中小零細企業の資金調達における現実的対応 ② | 思うように資金調達ができない方へ

中小零細企業の資金調達における現実的対応 ②

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6月22日

今日は零細中小企業でも、比較的業績が安定している会社向けの現実的な対応の話です。しばらくは、日本の国内景気は浮揚せず、零細中小企業の経営環境は好転する可能性は低いから、銀行の信用保証協会の信用付貸付偏重の傾向が続くという前提で書きたいと思います。ただし、銀行も最近、業績が安定して財務内容の良い会社にはプロパーで融資を始めている情報も入ってきていますので、このあたりの状況変化も頭に入れて書いていきたいと思います。


1.スリムな経営を目指す

金融機関の自己資本比率が高い会社への評価は経営の安定性の観点から非常に高いものがあります。この数字は、総資本における自己資本(返済不要の資本)の割合を示す数字ですが、この数字が高ければ高いほど潰れにくい会社と言うことになり、40%以上は優秀な企業で、20%以下の場合は安定性の低い会社と判断されます。この数字を上げるためには資本金を大きくするか、いっぱい儲けて内部留保を高めるかですが、ここでは分母の数字となる総資本における資産の問題をお話したいと思います。

とにかく、事業経営上不要な資産は持たない、持っていたら減らすことが重要です。ですから、入金の当てがない売掛金や未収入金を計上している場合は、利益が出た段階で償却していくことが重要です。

ですから、本社ビルなども、よほど業態が大きくならない限り持つことはリスクが高くお奨めできません。

特に、ここ数年で倒産がいっぱいあった不動産会社は、借入金で取得した商品の不動産在庫が不動産価格の下落で売れなくなって滞留し、このことで自己資本比率を極端に低くし、資金調達を狭めた結果、お金が回らず破綻したように、自己資本比率を常に考慮した経営をしていれば、会社はそう簡単には潰れません。

ですから、社長の自宅やゴルフ会員権、自動車なども会社の資産に計上するのは止めるべきだと思います。

とにかく、会社の自己資本に見合った経営をしているかどうかは銀行から見て大きな審査ポイントになっています。銀行がプロパー融資をしようと思う大きなポイントとも言えますのでご留意ください。


2.一行取引から複数行取引を目指す

これは私の経験でもぜひお奨めしたい事です。私は前職の時、厳密に言えば複数行と取引をしていたものの、借入金の額で言えば、某都市銀行(今はメガバンクになっています)とほぼ一行に偏った取引の状況にありました。ところが、バブル崩壊で癒着ともいえる密接な関係にあった銀行との取引は一気に崩壊して、破綻してしまいました。

この時の経験から一行取引の状況は、その取引銀行の状況や担当者、担当責任者によっても左右されますし、どうしても、銀行から甘く見られる傾向にあって、先ほども書いたように癒着のような正常な取引の感覚がなくなってしまうことが一番怖い状況だと思います。複数行取引をしていれば、そもそも一行との癒着のような異常な関係になることを阻止できるし、一行と何かあっても、他行に取ってみれば潰れられては原則困るわけですから、大きな支えになって倒産を回避できるメリットが生じます。最近、けっこう売れている本で内容も妥当でお勧めしている次の本の中では、メガ1、地銀1、信用金庫1、政府系金融機関1と言った表現で書かれていますが、これは理想系だと思います。少なくとも一行との取引上手くいかなくなったら、たちまち資金繰りが大変になる状況を避けるために、業績が安定し財務内容が良い間に複数行との取引を始めておく必要があると思います。

実際、銀行との新規取引は時間もかかるし、審査も厳しく大変です。ですから、メインバンクとの取引が上手くいかなくなった時、すぐに代わって資金を出してくれる銀行や信金はとても大切なので、ぜひ、一行に偏重した状況になる場合は、複数行との取引をご検討いただいたほうが良いと思います。


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3.取引銀行とのコミュニケーションを密接に

以前と比較すると、銀行の省力化の影響もあるのか、融資を受けても銀行との関係が希薄なことが多いようですが、これは感心できることではありません。押しかけてでも、融資を受けたあと数ヶ月に1回ぐらいは自ら訪問して、融資を受けた以降の会社の状況を包み隠さず話しておくことは重要です。

確かにメガバンクになると、年商10億以上にならないと、担当者さえ置かないところもあるようですが、この意味では地銀や信用金庫との取引は重要です。

融資を受けてしまった後は、リスケか追加融資の時しか銀行を訪問しないようでは、今のように経済状況が悪い時、例えば取引先が破綻したりして一時的に資金繰りが悪くなったような時の供えにならないので、ぜひ、銀行が面倒がっても、銀行との関係を密接にしておくことは大切です。

訪問時は良いことばかりではなく、悪いことも包み隠さず話すことが、銀行との信用を構築するためには必要です。


4.融資はコストよりも額や期間を重視

これは2の項目にも関連しますが、必要以上に銀行の調達コストを気にする経営者を見かけますが、忌憚なく言ってうぬぼれるなと言いたいですね。社債やCP市場から調達できるような大手企業ならともかく、優良な中堅企業でも資金調達の選択肢が限られている企業の場合、言い換えれば、主な資金調達が銀行融資である場合は、調達コストなんて関係なく、いつでも資金が確保できる、あるいはできる間に銀行から融資を受けておくことが重要です。

銀行や信用金庫の金利の高低なんか、そもそも金利は税務償却ができるのだし、なんかあった時にノンバンクや個人の投資家からの資金調達を考えれば、比較できないくらい低コストです。

ともかく、金融環境は日々変化しているし、毎年3月や9月の期末を越えると銀行の方針は大きく変化するものです。今日、借りられても、極端に言えば明日借りられるかどうかは不明。もちろん融資を受ければ自己資本比率が下がるので、借入金に見合った増資は考慮しなければなりませんが、中堅企業でもそうですし、まして中小零細企業の場合は、銀行の融資で金利の高低は問題視しない方がベターです。同じ条件に拘るなら、むしろ融資期間、つまりは短期資金じゃなく長期資金にするほうが、財務内容上も大きいから大切だと思います。

そして、借りた資金で当面使わない場合は、他行に預金しておけば、他行との信用構築の助けにもなるし、交渉力アップにもつながるから、決して無駄にはなりません。

だから、金融機関からの飛び込み営業で融資をするような話があれば、複数行取引の観点からしても、金利の高低の問題で断るのはもったいないと思います。

私は極端に言って、1年間の短期融資でも、今みたいな時期は、調達先の多様化を図るために、取引をしておくことは重要だと思っています。

5.会社の業態と融資額に見合った資本増強を忘れずに

これはここまでの話の中で何度かお話したことで重複しますが、今まで多くの会社を見させていただいた中で感じるのは、資本金と言う概念を忘れている会社がとても多いことです。

1でも書いたように自己資本が大きいことは会社経営においても資金調達においても、とても重要です。

けっこうな業態なのに、多いんですよね。資本金1000万円の会社が・・・・。

会社の年商が5億も10億もあれば総資本は大きくなるのは当たり前で、会社を設立した時のままでは自己資本比率が大きく低下するのは当たり前です。また、借入金を1億円も借りれば当然ながら自己資本比率は落ちるから、資金調達の概念を融資だけではなく資本金増強の側面もぜひ考えるようにしておくことはとても重要なことです。私が今まで手がけさせていただいた案件でも、成功している会社は、ほぼ全社と言って良いほど、業態が大きくなるにつれて資本金が設立当初よりは大きくなっていることからみても、必要なことだと思います。


6.中小企業新事業活動促進法

信用保証協会の保証枠が、普通枠や緊急融資制度(セーフティーネット融資制度)の枠とは別に、普通枠と同じ保証枠が倍増し、日本政策金融公庫からも低利の融資制度が利用できるようになる中小企業新事業活動促進法の話です。この制度自体、賛同するところではありませんが、弊社の顧客でも、この制度を利用して資金調達に成功した事例は相当数ありますし、この制度によって融資額が増額された事例も出ていま巣の出、銀行が信用保証協会の保証ありきの姿勢をとる間は、絶対に利用できるのならするべき制度だと思っています。

ただ、信用保証協会とトラブルがある企業や、極めて業績も財務内容も悪い企業の場合は、それでなくても、信用保証協会のセーフティーネット融資の保証に対するデフォルトが増えているので、審査が厳しくなってきているのは事実で、いつ破綻するか分からない状況の会社や極めて売上げの実績がない会社にはお奨めできません。また、自社で承認企業になるのはけっこう面倒ですので、承認企業になるための支援をする専門のコンサル会社の利用が現実的になるため、この費用負担が発生するし、承認企業になるのに早くて2ヶ月程度かかり、融資はそれからの話になるので、3ヶ月程度のゆとりがないと難しいところです。

ただ、資金的にも時間的にも、ゆとりがあって、要は中長期に資金調達の底上げを検討している企業なら、ぜひ検討されたら良いと思います。

 

資金調達の話は、会社によって、それぞれ事情が違いますし、金融環境も日々変化している状況ですので、なかなか、どの会社にも合う話をできないところが、このような場で説明するのが難しいところです。

ご相談は、最近の経済状況を見て、以前とは違いコンサル契約などを前提とせず、都度、必要な時にお受けする形にして、ご負担を少なくなるようにしていますので、必要があれば bhycom@gmail.com までご連絡いただければと思います。

 


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