中小零細企業の資金調達における現実的対応
人気ブログランキング 有名ブログランキング よろしくお願いいたします。
6月21日② 6月21日「日本振興銀行とSFCG。そしてりそな銀行疑惑」 もお読みください。
まずは次の記事をお読みください。日刊ゲンダイの記事です。
衝撃 零細企業の倒産が“過去最悪”
株価1万円回復でもどうにもならない
不況はまだまだ続いている。そんな現実を突きつける「零細企業の倒産動向調査」を帝国データバンクが16日公表した。
今年5月の零細企業(負債額5000万円未満)の倒産件数は446件で、実に倒産全体の50.7%に上ったのだ。過去最悪の構成比だという。
倒産件数自体も07年度4706件、08年度5379件、09年度5739件と年々上昇している。
「全体の倒産件数は減少しているのに、零細企業の倒産だけが止まっていないのです」(帝国データバンク産業調査部の相馬道広氏)
上場企業の決算は「V字回復」が続出し、ここへきて平均株価も約1カ月ぶりに1万円台を回復。「夏までに1万1000円を突破する」(市場関係者)と浮かれているが、そんなことは零細企業には関係ない。日本中の小さな企業は不況にあえぐ日々なのだ。
「不動産仲介業の倒産が目立ちます。駅前などでひっそりと営業する個人経営の不動産業です。不景気で引っ越しする人が激減した影響でしょう。飲食店の倒産も多く、ことに個人経営の居酒屋が売り上げ減で立ち行かなくなるケースが結構あります。低価格居酒屋チェーンに客を奪われたあげくの倒産。デフレ直撃です」(相馬道広氏)
エコカー減税やエコポイントなどの景気刺激策は、大企業の「業績V字回復」には貢献しても、零細企業を救う手だてではなかったということだ。
●大企業「V字回復」のシワ寄せ
ユーロ安・円高も零細企業を苦しめている。円高が直撃するのは、トヨタやソニーといった輸出中心の大企業だが、その下請け、孫請けへのシワ寄せは計り知れない。
ある自動車部品の零細企業は「不良品を一度でも納品してしまうと、もう利益が出なくなる。それほどメーカーの締め付けが厳しくなっているのです。下請けイジメは強まるばかりです」と嘆く。零細製造業の倒産件数はウナギ上りで、09年度は前年比21.3%増だった。
18日から完全施行される改正貸金業法も痛手だ。緊急時の借り入れが困難になれば、零細企業の倒産が増加する可能性が高い。
「新政権の成長戦略は、大企業の復活によって、景気回復をもくろんでいるように見えます。中小企業に目は向いていません」(投資アナリストのリチャード・コーストン氏)
日本は全体の99.2%が中小・零細企業だ。ここを救わずして日本の景気回復は実現しない。
この記事は本当に正しく、切実なことが書かれていると思います。中小零細企業が厳しいのは記事に書いてあるように、まずは国内の景気が悪いこと。要は内需が低迷していること。そして次は、輸出大企業による下請企業などへの厳しいコスト削減要求。そして、何よりも中小零細企業の金融環境が極めて悪くなっていることが主な原因です。
今日は、このブログで一番重きを置く資金調達の話です。
まず今日は、状況が厳しい中小零細企業向けの現実的な資金調達の話をしたいと思います。
1.日々の資金繰りに問題が起きてしまった状況の会社の場合
このような状況になってしまうと、現在は無担保融資での資金調達の方法はほぼないと言う現状をまずご認識ください。この部分では記事にもあるように18日に完全施行された改正貸金業法が大きく影響しているので、今後、多少は緩和措置を取られるとは思いますが、今すぐには間に合わないので、このような状況に陥っている場合は、現金化できる資産を可能な限り現金化することをお考えください。
例えば、ファクタリング。要は売掛金を売却することですが、複数の毎月入金が見込める売掛金があれば、掛け目は入りますが、会社の内容に関わらず売掛先の内容如何によっては資金調達が可能になります。
あるいは、受取手形があるのなら手形割引をする貸金業者から調達するのも可能ですが、多くの場合、上記ファクタリングと同じで、相当掛け目が入るから調達コストはかなり高くなる覚悟が必要になります。ただし、自社振り出しの手形での調達は極めて難しいと思ってください。
そして、あれば苦労しないと言われそうですが、自宅以外の所有不動産があれば、売却を検討して、すぐに売却できないような場合は不動産担保ローンで当面資金調達をすることです。代表者の自宅担保による融資以外は、会社が赤字であっても不動産の評価さえ出れば資金調達ができますし、改正貸金業法の影響も原則ありません。
要は、日々の資金繰りに窮してしまうと、何らかの資産を売却するか担保がない限り、要は無担保での融資は非常に難しいのが今の現実です。日本振興銀行がこのゾーンへの融資をしていたのは事実なので、この銀行が難しくなったのは影響が大きいですね。
いずれにしても、現在の経済状況、金融環境下では、会社の状況によって、抜本的な決断が必要だと思います。要は入金のあてがある、つなぎ資金のような場合なら、それ相当の高いコストの調達でもやるべきだと思いますが、経常的な赤字状況になっていて資金が足りない場合は、赤字の部分を早急に切り捨てる。場合によっては事業の精算を考えた方が、長期的には良いと思うぐらい、今の経済環境、金融環境は悪化しているとご認識ください。
2.個人事業主の方は法人化を
これからは、個人事業主にとっては法人よりもさらに資金調達が難しくなる傾向にあります。
今回の改正貸金業法の中心は、個人の生活の保護の観点が大きいから、個人の資金調達でも、個人事業主は関係ないというものの、それでも、金融機関や貸金業の会社は、この業法の運用がどのように実際行われるかがまだ分からないので、それぞれの会社の出方を見ているのが現状です。だから、法人なら安心してお金を貸せても、個人の場合は貸すにあたり何かと不安になるから、積極的な融資をしばらくはできないと言う傾向を感じられるので、今は法人化も簡単にできるようになったから、ぜひ、個人事業主の方は法人化していただきたいと思います。不動産投資の場合は特に言えます。不動産担保ローンは個人だと非常に難しくなっているので、ぜひ法人化されたら良いと思います。法人化したら、住宅ローン系のアパートローンを使えなくなると言う方もいますが、この辺りは個人と法人を上手く使い分ければ良いので、メリットの方が圧倒的に多いので、ぜひ法人化を奨めます。
また、不動産投資以外の事業の場合も同様です。個人事業と法人では、融資の受けやすさはまったく違い、法人化すれば、信用保証協会の保証による創業資金や日本政策金融公庫の同様の資金も使いやすくなるし、2年以降、銀行の姿勢が中小零細企業に積極的に転換していた場合の、個人事業と法人の融資の受けやすさは大きく違ってくるので、個人事業主の方は、資金的なゆとりがあるうちに、法人化の検討が必要かと思います。
3.信用保証協会の保証が受けれるかどうか
普段、このブログでは、信用保証協会の保証に頼る銀行の姿勢をいつも批判しています。でも、現実的に考えた場合、信用保証協会の保証を取れるかどうかは中小零細企業の資金調達の可能性を大きく左右します。極端な話、ご自身の人脈から資金調達ができる方以外で、信用保証協会の保証が受けれない場合は、新しい会社を新しい代表者で設立して、現在の会社の事業を新会社に移してした方が良いと思うぐらい、この問題は大きく資金調達の可否に影響を与えています。信用保証協会の保証が受けれなくても、業績も財務内容も良ければ、銀行がプロパーで融資をする場合もありますが、そうでない場合は、現実的に銀行からの融資は99%受けにくいので、この問題は大問題です。だから、新しく起業する場合にも気をつけていただきたいのですが、代表者、役員そして株主まで、信用保証協会と何らかのトラブルがあった方には入ってもらわないようにしないといけません。この辺りは、文章では書きにくいことなので、この程度しか書けませんが、詳しくは個別にご相談ください。
4.セーフティーネット融資
さすがに最近ではこの融資をご存知でない方はいなくなりましたが、それでも、ご存じない方は、ぜひ次のサイトをご覧ください。
そして、一般的にセーフティーネット融資と言われている制度の詳細は次のサイトをご覧ください。
中小企業庁:セーフティネット保証(5号:業況の悪化している業種(全国的))
日本政策金融公庫のセーフティーネット融資は次のサイトをご覧ください。
この融資制度も一巡して落ち着いてきたと思いますが、自分の会社の業種は当てはまらないと思っていらっしゃるような場合も、業種もかなり広く対象になっているからぜひサイトでご確認ください。
ただし、中小企業庁のセーフティーネット保証制度は、信用保証協会の保証が受けれない会社の場合はNGなのでご注意ください。ただ、この保証制度のデフォルトで1兆円程度、国の負担が増えているので、最近は審査は厳しくなる傾向にあります。
次回は、零細中小企業でも、比較的業績が安定している方への現実的な対応の話をしたいと思います。
今日書いた問題は、あくまでも会社個個の状況で変わってくるから、基準となるような話を書くのが難しく、以前のようにコンサル契約を前提としたサポートのみのサービスではなく、都度都度のご相談をお受けしていますので、ご連絡いただければと思います。
お願い m(u_u)m
人気ブログランキング
有名ブログランキング
よろしくお願いいたします。
- 小山昇の“実践”銀行交渉術 無担保で16億円借りた/小山 昇
¥1,680 Amazon.co.jp - 題名よりは、けっこうコンサバティブな内容ですが、会社経営をしたことがないコンサルタントの本よりははるかに参考になります。