資金調達の現実を直視する 参考記事
9月18日
今日もいくつかの資金調達のご相談が入りましたが、
中小企業の経営者の方々の中には、まだまだ危機感が薄く、
認識が現実と相当乖離があると感じました。
一つは親族が所有する首都圏近郊の駅周辺にある更地を担保に、
不動産担保ローン2億円の融資を希望する会社。
二つ目は、大阪と兵庫県芦屋にある収益ビルや住宅を担保に、
銀行からの5億円借換と担保余力を使って3億円の合計8億円の融資を希望する会社。
そして、3つ目は非常に面白いビジネスモデルで展開する、
ネット通販系の中堅会社からの8千万円の運転資金の調達です。
まずは前二つの、不動産担保を前提とした融資ですが、
一つ目の案件は金額のボリュームが大きくないし、
首都圏と言うこともあって、以前なら決して難しい融資の話しではありません。
ただ問題は親族とは言っても第三者それも高齢者所有の不動産を担保としているため、
今はかなり難し案件と言えます。
本来なら某不動産担保ローン専門のノンバンクからの融資を考えたいのですが、
現在はサブプライムローン関連のことで新規融資を止めているし、
違う不動産担保ローン専門のノンバンクにも打診したところ、
今は模様眺めで、第三者所有の不動産担保はやりたくないとの事。
このように、銀行はおろか不動産担保ローンをやるノンバンク自体、
極めて消極的な姿勢を取っています。
多分この案件については2社のノンバンクなら応じるとは思うものの、
これじゃ不動産会社はしんどくなるのも当然と思います。
まして、二つ目は会社の内容が悪くないから、
3年位前なら銀行でも検討できたかもしれないと思います。
でも現在は、有担保であっても銀行が新規で8億円を融資することは、
めったにないと考えた方が現実的で、
ノンバンクでも5億円以上の融資額の案件は99%しないようになっています。
某ノンバンクでは地方案件になるので、MAX1億円でまったく対象にはなりません。
おまけにこの案件、融資を急いでいて、なんと1週間ぐらいしかなく、
非現実的な案件なので、お断りすることにしました。
今、時間がある資金調達でも極めて難しいのに、
1週間しかない資金調達が普通の金融機関からできると思っていること自体、
認識が現状をかけ離れているとしか言えません。
そして3つ目の案件。
この会社とは長く、ずっと資金調達のお手伝いをしてきた会社です。
代表者と役員の中に、以前破綻した会社でも代表者と役員をしていた人が入っていて、
もともと非常に資金調達の難しかった会社ですが、
メガバンク2行から保証協会の保証つきも含めて、事業内容も業績も悪くないので、
融資を受けています。
でも、業績もそこそこで、新規事業もあって資金ニーズが大きく、
既存取引先から追加融資を受けられると良いのですが、
今のように貸し渋り状況になったこともあって、
融資を受けれないから資金繰りには相当苦労している会社です。
ここに来て、再度運転資金8千万円の調達の相談になったわけですが、
残念ながらこの会社の場合、現状のままでは銀行もノンバンクも融資をする可能性はありません。
それは、今融資を受けているメガバンク2行ではない某メガバンクでは、
先ほど書いたように、過去に破綻した会社の代表をしていた人物が役員に入っていて、
この人物が役員から退任しない限り融資をすることはできないと言っていたし、
某都市銀行も、某メガバンクほどあからさまに言わないものの、
同様の理由で融資が難しいと聞いていたからです。
再三役員を降りたほうが良いと話をしていましたが、
事態は理解するものの先送りしてきたわけです。
今のような状況下では、問題の役員が退任したから、即融資がOKにはならず、
それ相当の時間を経過しないと融資を受けることは難しいので、
すぐに融資と言うわけには行きません。
再三薦めていた中小企業新事業促進法にしても同様です。
先送りしてきたから、今から申請しても、直近の資金調達には役立ちません。