化粧品の営業とは違うかもしれないが | 思うように資金調達ができない方へ

化粧品の営業とは違うかもしれないが


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6月6日

ノルマの権化のような仕事で有名であった化粧品販売員の売上ノルマを、

資生堂が撤廃するようです。

これはかなり画期的で、成熟した市場における販売員の評価の方法として、

どのような結果になるか注目です。

新聞記事をどうぞ。

 

資生堂、ノルマ撤廃 営業1000人、顧客満足度で評価

 資生堂は化粧品の営業担当社員の売り上げノルマを撤廃する。今秋の人事考課から売上高による評価をやめ、顧客の再来店率など顧客満足度で評価する方式に変える。化粧品の国内市場は低迷しており、成長持続にはノルマによる拡販より、顧客に繰り返し商品を購入してもらう仕組み作りが必要と判断した。人口減や所得の伸び鈍化で市場が縮むなか、成果主義を修正し、会社の利益と社員の士気を両立させる試みが広がりそうだ。

 対象は販売子会社の資生堂販売(東京・港)でスーパーや化粧品店向けの営業を担当する部長以下の約1000人。支社長や支店長などは除く。


確かに無理やり数字を作った営業をするより、

顧客の支持を得て、繰り返し商品を購入してもらう方が、

化粧品のように毎日使用する商材の場合は良いに決まってますよね。

顧客が無理やり買わされたと思うより、ファンになって自発的に買ってもらった方が、

価格競争にはならないから利益率も高くなるし、

安売りなどでブランドイメージを傷つけることもないし、

他社製品に浮気をすることも少なくなるから、この評価方法は正解になるような気がします。

 

そしてここで思ったのが、銀行のノルマと評価の問題です。

銀行の融資担当者の行員に対する評価がどのようなものか詳しくは分りませんが、

どう見ても顧客満足度で評価しているとは思えません。

私が知る限りでは、圧倒的に数字のノルマ達成度と、事故の数ではないかと思います。

最近は知りませんが、アグレッシブな営業で有名なメガバンクは、

融資の数々の厳しいノルマとプラスして、手数料収入のノルマもあって、

このことが顧客が興味もない金融派生商品や振込み端末機のような不要なものを、

融資とバーターで押し込み販売をして、金融庁から厳しい指導を受けたのは、

多くの皆様もご存知のことだと思います。
 

銀行の融資と言う商品と化粧品と言う商品の営業は一見違うように思われますが、

少し考え直すとよく似ていると思いませんか?

まずは、一回買ったら長い期間リピートしない、例えば一生モノの商品の営業と違って、

毎日毎日商品を利用する部分ではよく似ています。

化粧品だと、肌のトラブルがあった時のアドバイスやケアの方法や、

あるいは新しい商品を薦めるところなんか、

資金繰りでトラブルが起きて、その対策をアドバイスしながら、

新たなローンなど商品の導入を薦める部分は同じような性格があると思います。

 

ただ一つ違うのは、顧客を怒らせるようなことをしたら、

化粧品の客はすぐに違う会社の商品や別の店舗に移っていくと思いますが、

銀行は多少顧客が怒っても、簡単に他行に移って行くのも難しいし、

なんと言ってもお金を握られているから、行員に対しても遠慮があるし、

逆に行員を怒らせると、そのしっぺ返しが怖く、

先ほども書いたように、不要な金融商品や保険なども、

行員からお願いされると、無下にはできない、

要は顧客の方が行員よりも弱い立場にいるところが非常に違うところだと思います。

 

でも、多くの行員も銀行経営者も、このように顧客のお金を握っていることによる、

優先的地位にどうしても胡坐をかいて、考え行動し、自らの収益を追及するから、

顧客の不評を買うようなことを平気でしてしまい、

顧客の心からの支持を得ていないケースがとても多いと思います。

 

でも、この優先的地位に酔っている間は、銀行の本当の営業力はつくはずもなく、

メガバンクにしても、サブプライム問題で、少しは対外銀に対するポジションに変化は少しあるものの、

でも収益率はまだまだ遠く及ばず、リスクをかけない姿勢もそうですが、

こんなことは古い考え方と言われるようになっているのかもしれませんが、

いわゆるバンカー的な発想の欠如が収益力の向上につながらない原因ではないかと思うのです。
 

銀行の大企業に対するファイナンスは嫌でも、大企業のファイナンスの多様化や直接金融の増加で、
その存在が薄くなっていますし、ファイナンスをしたとしても、
対大企業になると、対中小企業のように、優先的地位にいる訳ではないから、
他行との激しい競争に巻き込まれて、当然ながら金利も安いので、
収益性が高いビジネスになりようがありません。
 
確かに今のように、外銀がサブプライム問題で弱体化している間隙を縫って、
海外にシフトしていくのも良いとは思うものの、
私は現在の状況は疲弊した外銀が回復してくるまでの時限的な現象と思うので、
海外ビジネスいにちをつけるわけではありませんが、
国内の中小企業やベンチャーに対する営業を、
お金のニーズがないとか、保証協会の保証がないと融資しないとか、
こんな内向きのことを言っていないで、本気で開拓していくことは非常に重要だと思います。
 
日本国内の市場だって、まだまだ、開拓の余地はあるし、
ともかく傘が必要なときにタイムリーに傘を貸せることを目的とする、
ビジネスモデルに変革していくことは、銀行を一企業として見た場合、
社会的な使命だし、この部分の営業を本当に変革していく必要があると思います。
 
これは素人のたわ言と笑われるかもしれませんが、
銀行の融資担当者に対する評価を、銀行も単なる融資などの数字だけを見るのではなく、
担当する会社の発展度や財務内容の改善度、
そして顧客からのクレーム数などを評価に入れれば、
おかしな押し付け販売もなくなるし、顧客のニーズと違った頓珍漢な営業をすることもなくなり、
この部分を顧客満足度と考えれば、今日の資生堂の記事はとても参考になると思います。
 
でも多くの銀行員や役員ともお付き合いをしてきましたが、
個人的には見識もあるし、良い人ではある場合が多いのですが、
こと組織の一員となると、急に銀行病の感染者に変身するのはおかしいですね。
 
銀行員には多かれ少なかれこのような傾向があって、こんな発想に同意してくれそうなのは、
銀行に入って間もない行員か、退職した行員くらいで、
現役の人たちは、いつの間にか顧客に対する優先的地位で行動する銀行員病に感染したり、
一般社会と違う銀行の常識に洗脳されてしまっているから、
行内レースに勝つことばかり考えて、
本音は顧客なんか自分の出世のための道具くらいにしか思っていないから、
顧客満足度なんか、個人的には理解しても、行員としては笑止千万くらいにしか、
多分思わないでしょうね。
だから、いつまで経っても日本の銀行は相変わらずで、
行員は役人についで嫌われる職業になっているのだと思います。
 
とにかく、今のような数字と減点法でレースを勝ち抜いた行員が経営者になっている間は、
銀行の優先的地位にいる他業種にない特性を考えると、
顧客満足度を行員の評価に取り入れることなんかありえないとは思いますが、
この部分に大きなビジネスチャンスがあると思います。
 
私は日本の銀行ほど経営者として存在感のある人の少ない業種も少ないと思いませんか?
単なる数字達成者が経営者上り詰める評価制度を変えないと、
銀行の変革なんかありえないし、顧客の不幸は続きますね。
その意味でも、銀行の顧客満足度は研究する必要があるのではないかと思います。
 

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