資金調達の現実 5 不動産担保ローン | 思うように資金調達ができない方へ

資金調達の現実 5 不動産担保ローン

5月20日

今日は不動産担保ローンとその属性問題の話です。

何度も書いていますので、不動産担保ローンとはどんなローン?と言うことについては、

ご存知の方も多いと思いますが、初めて読まれる方もいらっしゃると思いますので、

少し簡単に説明しますね。


銀行が不動産を担保にとって融資するケースとどこが違うかと言えば、

融資の前提になる条件がまったく違っています。

以前銀行は、不動産の担保さえあれば、無条件で融資をする次期もあったかと思いますが、

現在は前回のバブルで巨額の不良債権を持ってしまった反省から、

銀行は担保さえある会社ならどんな会社にでも融資するようなことはなく、

まずは会社の財務内容を中心としてその会社の与信を見ます。

与信のない会社には、いくら良い担保になる不動産があっても、

原則は融資をすることはありません。(たまには銀行の都合で貸す場合もあるかも・・・・叫び

ですから、銀行の融資における担保は、あくまでも二の次で、

まずは与信がなければ融資は実行されません。


一方不動産担保ローンの専門の会社、

具体的に優良なノンバンクと言えば、

ファーストクレジット、アトリウム、新生プロパティ、セムコーポレーション、アサックスなどになりますが、

これらノンバンクの場合は、原則的には担保になる不動産の評価がほぼ融資の審査のすべてで、

不動産の担保力さえあれば、財務内容が悪くても、

差し押さえを税務署から付けられている様な場合でも、融資が実行されます。

ただ、最近は金融庁のお達しがあって、かなり審査が難しくはなっていますが、

それでも、銀行の融資と比較すればまったく与信や属性の部分はそれほど重視されません。

ですから、過去の金融履歴で問題がある場合や、

消費者金融や商工ローンから多重債務があるようなケースでも、

この部分はほとんど問題にならないので、

たとえばおまとめローン的な利用方法も可能になるわけです。


また、銀行は税金を支払っていなければ、分った段階で融資はNGとなりますが、

不動産担保ローンのノンバンクの場合は、融資当日未納になっている税金を全額納付して、

納税証明書を当日提出できる条件であれば、納付を条件として融資は実行されます。


それから、このローンの良いところは、

審査の対象がほぼ担保となる不動産の価値なので、

非常に明解でシンプルなことから、融資までの期間が銀行と比較すると短く、

例えば不動産会社が仕入れ不動産を購入するような時は

審査が早い分機会損失が少なく、非常に便利になっています。


ただ、金利も銀行と比較すると高く、融資実行時に2~3%の事務手数料を取られるので、

調達コストは高くなりますから、長期よりも短期の利用に向いたローンとも言えます。

ただ高い割合で自己資金を準備できたり、ものすごく割安に購入できるようなケースでは、

住宅ローンや銀行からの融資がつかない場合の代替ローンとしての長期利用も可能です。

ただ、最近は長期にすると融資額が少なくなるので、

2年から5年のバルーン方式による返済が一般的で、

会社によっては2年以上の融資はやらないノンバンクも出てきていますので、

少し以前とこの辺りの事情は変わっていて、

長期の利用はやはり難しいと思ったほうが良いかも知れません。
 

ここでバルーン方式って何かを書いておきますね。

会社によってはやらない会社もありますが、

不動産担保ローンでは非常にポピュラーな返済方法で、

借入期間中の毎回の返済額を軽減し, 借入期限の最終段階で残額をまとめて一括返済する方法です。

現実的には、融資期間を2~5年として、10年から15年換算の元金均等+金利を毎月支払い、

最終月に残額の元金を一括返済するような条件が一般的です。

当然、最後の月に一括返済ができないのでは?と言う疑問が出てくると思いますが、

普通の状況であれば、いくらかの割合の元金を入れることで延長できますし、

銀行や他のノンバンクに借り替えするか、物件を売却して返済します。
 

少し話は戻りますが、要は不動産担保ローンの専門の会社からの融資は金利が高いので、

限られた2年から5年程度利用して、銀行や信金に、

あるいは物件と金額によっては住宅ローンに借り替えるか、

売却して返済することが一般的で、

20年も25年も借り続けることはあまりお奨めできない融資と言えます。
 

このような特性から、どのような時に利用するのが良いかといえば、

まずは不動産会社や投資家が、

このローンで物件取得をして、短期転売しするケースが代表的な使い方です。

そして次に多いのは、銀行からの融資は時間がかかるため、

物件取得の機会損失になることがありますが、

このような時不動産担保ローンで物件取得をして、

一定期間利用した後、銀行融資や住宅ローンに借り替える利用方法で、

これは非常に使い勝手が良いと思います。

また、財務内容が悪くなり銀行融資ができなくなった場合、

所有不動産を担保にして不動産担保ローンを利用し、

財務内容が好転した後、銀行に借換するとか、売却して返済するような、

言わば、資産の有効活用として利用するケースも多いですね。

もっと極端な例で言えば、銀行や税金トラブルを起こしてどうしようもなくなった時、

不動産担保ローンで一旦ノンバンクに借り替えて時間を稼ぎ、

トラブルを解決した後、他の銀行に借り替えたり担保物件の売却で生産するような、

緊急避難的な利用もよくある利用方法です。
 

このようなローンが不動産担保ローンなのですが、

ではどのような属性問題をクリアしていないといけないかと言うと、

以前はそれほどうるさくなかったのですが、

個人でこの種の不動産担保ローンを利用する場合は、

返済原資となる年収により融資額に限度があるので、

まずは個人の場合は年収が大きなポイントになります。

しかしこの問題は法人ではあまり問題にされないので、

できれば不動産担保ローンを利用する時は法人で利用した方が良いと思います。
 

それからどの不動産担保ローンの会社も各個人信用情報センターに登録はしていますが、

これらの情報が審査の可否に影響を及ぼすことは少なく、

以前より厳しくなったとは言え、この点で銀行融資や事業ローンとは大きく違います。

ただ、あたり前ですが、過去に融資をしてもらう会社とトラブルを起こしたことがあるとか、

残債があるとか言う場合、融資はNGです。

それから、半分笑い話になるのですが、

某外資大手の子会社である某不動産担保ローンの会社では、

個人信用情報センターの情報については不問ですが、

親会社の世界中の顧客を網羅したデータベースをチェックして、

アルカイダの関係者ではないか?マネーロンダリングに経歴がないか?

さらには、隠れて核開発をしてないかと言うことをチェックしている会社があります。

これは親会社からの条件なので仕方なくしているそうですが、

さすがに今まで1件もこのチェックでNGになったケースはないようです。
 

このように、不動産担保ローン専門のノンバンクの属性調査は、

まったくしないわけではありませんが、銀行や事業ローン系のノンバンクよりは厳しくありません。

その代り担保になる不動産価値がなければ、まったく利用できません。

このローンは使い方を間違わなければ、非常に便利で安全とも言えますので、

ケースによってはお奨めするところです。

明日も不動産担保ローンの話を続けます。

 

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