銀行の社会的責任を問う  | 思うように資金調達ができない方へ

銀行の社会的責任を問う 

4月2日

まずは次の日経の記事をお読みください。


邦銀、海外融資30兆円台・2月末、8年ぶり高水準

 米住宅バブルの崩壊で萎縮気味の欧米金融機関に代わり、メガバンクなど国内銀行が海外向け融資を伸ばしている。2008年2月末の融資残高は32兆円弱と1年間で約24%増え、約8年ぶりの高水準となった。

国内市場の伸び悩みを補う構図だが、世界景気の減速が鮮明になってきたため、邦銀の海外事業も入念なリスク管理が欠かせなくなっている。

 邦銀は不良債権処理に苦しんだ1990年代後半から海外融資を圧縮してきたが、財務基盤の強化にめどを付けた05年を境に攻勢に転じている。日銀によると、海外向け貸し出しは05年後半を底に年率2―3割の伸びが続き、昨年末に30兆円を突破した。海外融資は3月も増えたもようだ。


銀行が収益を追求するのは当然と思うので、

サブプライムローンで傷ついた外資の間隙を縫って融資を伸ばすことはけっこうなことだと思います。

でも、それはそれとして、記事の中には 国内市場の伸び悩みを補う構図 の部分になりますが、

何か釈然としないですね。
 

この新聞記事は、邦銀の融資が国内から海外にシフトしていて、

そのリスク管理も必要だという記事なので仕方ありませんが、

もし銀行自身が国内市場は伸び悩みと、受身で考えているのだとしたら、

冗談じゃないと言いたいと思います。
 

そもそも、国内市場に対する融資が伸び悩みになっているのは、

自分自身の内向きな姿勢と創造力の欠如が、そうさせているのであって、

誰の責任でもなく、銀行の責任だろうと言いたくなります。
 

大手企業が銀行からの融資に頼らなくなっているのは、

昨日今日に始まったことではなく、この部分は織り込み済みのはず。

そのくせ、融資のニーズがある中小企業への対応は冷たい限りと言うか、

やる気も創造力も欠如していて、この部分は適当にして、効率的な海外へただシフトして、

自分の利益さえ確保できれば良いのかと言いたくなります。

このことが大きく日本経済の足かせになっていることは紛れもない事実で、

海外の経済が不透明なっている現在、内需拡大こそ必要なことなのに、

銀行はもっと中小企業に対する融資に熱心に取り組めと言いたくなります。

日本の競争力の原動力になっている中小企業を育てようとしないで、

それで銀行は本分を全うしているのかと言いたいですね。

保証協会の保証がなければ新規取引をしないなんて言う、

質屋丸出しの発想ではなく、自分達が救い上げていない優良案件を探す努力をなぜしないのか、

正直なところ、弊社に来る案件でも危ない会社はあります。

このような会社に融資しろといっているのではなく、

ブレーク寸前の状態で、ここで融資が実行されれば、

大きく発展できると思える会社も多く、

保証協会の枠がないとか、リスケした履歴があるとか、

前々期が赤字だったからとか、

経営者の属性に疑念があるとか、コンプライアンスも大切なのは分かりますが、

もっと目を開いてよく審査すればマーケットは無限にあるのに、

形骸化した審査による弊害は大きいと思います。
 

今は大きくなったカルチャーコンビニエンスクラブ(TSUTAYA)にしても、

創業期に取引銀行の支店長が決断してくれた無担保融資が元で、

発展したと言われていますが、

今の現状を考えれば、それこそ昔の方が銀行は投資銀行的な機能も果たしていたように思います。
 

収益を高めて世界で通用する銀行になってくれるのはけっこうなことですが、

銀行だけが儲ければ良いということではなく、

国内の中小企業育成にも目を向けて、

日本経済の発展のためにもっと尽力して欲しいと思うのです。
 

そのためには、金融庁の方針も動機が不明ですが、

銀行はただ過剰反応するのではなく、

定型ローンのような審査ではなく、

もう少し案件ごとに細かい審査するようにはできないかと言いたくなります。

そして、行員のレベルにもよるとは思いますが、

優秀な人材を採っているのだから、もっと行員の一人一人の感性を尊重して、

将来性のある会社を育てるような取り組みができないものかと思います。

ともかく行員の考課も減点主義みたいですが、

顧客の審査も減点主義では会社も育ちませんが行員も育たず、

銀行も審査能力が高まるはずがありません。
 

部外者だからそんなことが言えるのだというかも知れませんが、

このような取り組みのできる銀行になることが、

公的資金を注入して救済を受けた社会への責任ではないかと思うのですが、

いかがですか?

でも日本の銀行員と言うのは、なんだかんだ言って、本音の部分では特権意識があるから、

こんな努力とは無縁なのかもしれません。

新入社員の入社式におけるメガバンクの頭取の談話の記事なんか、

ばかばかしくて笑うしかないほど白けた事を抜け抜けと言っています。

もっと、本音の部分から社会貢献を考えろと言いたいですね。

 

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