足利銀行の受け皿決まり、周辺地銀は大慌て
少し前になりますが国有化されていた足利銀行の受け皿が決まりました。
まずは、次の記事をお読みください。
足利銀受け皿に野村陣営・金融庁決定
金融庁は14日、一時国有化中の足利銀行を野村ホールディングス傘下の投資会社を中心とする「野村グループ」に譲渡する方針を固めた。受け皿候補には二つの陣営が残っていたが、同庁はより高い譲り受け価格を提示した野村側を評価した。提示価格は1100億円強のもよう。足利銀は債務超過状態で、株式譲渡益を得ても国にはなお1000億円規模の負担が生じる。大半は預金保険機構の資金拠出でまかなえるため、税金の投入は回避できる見通しだ。
金融庁は近く野村グループと正式な株式の譲渡契約を結ぶ。足利銀は7月にも民間銀行として再出発する。野村グループは野村信託銀行に加え、地銀経営にも参入することで、銀行と証券を融合した総合的な金融サービスを加速する。
受け皿候補としては、どちらかと言えば野村グループよりも、
横浜銀行などの地銀連合が優位に立っていたと思っていたので結果は意外でした。
どうやら新聞などを読むと地銀連合は、金融庁の選定基準を把握しておらず、
金融の安定を考えれば、価格が多少とも低くても選らばれると思っていた節があります。
ところが結果は地銀連合より高い価格を提示した野村グループになったようで、
申し訳ないけど、のんびりしてる地銀の体質を露呈したように思います。
地銀と言うのは、東京、名古屋、大阪ではイマイチ存在感はありませんが、
地方に行くと、特に元第一地銀の銀行の存在感は大きく、
ほぼ中小企業も個人もこの銀行に頼っていて、
メガバンクが地方に力を入れてきたとは言え、まだまだ強力です。
特に本店を構える県内でのマーケットシェアを考えれば、
首都圏、中部、関西を除けば、ダントツ首位のところが多いのではないでしょうか。
だから、今回の地銀連合のメンバーになっている地銀は、
自分達が足利銀行の株主になることで、
エリアの棲み分けをしようと思っていたのだと思います。
別に棲み分けを戦略とすることは悪いことではありませんが、
余計な競争相手が増えないように、
優先的地位を確保して自分のマーケットを保持しようと考えたのだと思います。
なぜかと言えば、足利銀行は以前は地銀の中でもトップレベルの力があり、
おまけに県外への進出にも積極的で、東京はもちろん宮城県まで進出していたぐらいで、
足利の近隣の県にある地銀は、このようにそれでなくても積極的な足利のDNAに、
自分達以外の資本が入るようなことになれば、
必ず足利銀行は栃木だけではなく県外に進出してきて、
強力なライバル出現になることを懸念していた筈です。
ところが、地銀連合にしてみれば、野村グループと言う、
まったく自分達とカルチャーも違うし、金融ノウハウも多様かつ強力で、
しかも営業力のある野村グループの一員になったことは、
相当危機感を強めているのではないかと思います。
一応3年間だったと思いますが、その活動には制限があって、
すぐに自分のテリトリーに責めてくるわけではありませんが、
でもその後は野村グループの一員になった足利銀行が、
栃木県だけで大人しくしているはずがないから、多分他の地銀は戦々恐々だと思います。
資金調達のアレンジと言う仕事をしていて思うのは、
昨年の秋から現在の状況は、異常と思えるぐらい銀行は中小企業への融資に積極的ではなく、
もちろん金融庁の意向に沿ったと言うか、過剰反応しているとしか思えませんが、
金融庁も銀行も何を考えているのか分からないくらい内向きな状態になっています。
その点、地銀はまだ地元との密着度が高く、顧客の顔が見えているから、
メガバンクのように、一律で消極的ということではないかも知れませんが、
でも、地方の中小企業は逆に、この地銀との取引が上手くいかなくなると、
都市部のように銀行の選択肢も少ないし、資金調達方法の選択肢も少ないので、
資金繰りは大変になってしまいます。
この意味から言えば、地域に新しい銀行の参入があることは、
顧客にとって見れば決して悪いことではありません。
実際、都市部でも都市銀行がいくつも合併してメガバンクが生まれ、
例えば東京三菱とUFJと言う、まったくカルチャーの異なった大銀行が一緒になったことは、
銀行の選択肢が少なくなったことを意味し、
今はどの銀行も融資を行いませんが、パチンコ業界を例に取れば、
この業界と絶対に取引をしない東京三菱と、
この業界に比較的積極的だったUFJが合併することで、
UFJと言う選択肢は消えたことになってしまい、
パチンコ業界の会社からすれば、正直なところ迷惑な話だと思います。
だから、足利銀行が近隣の茨城県、群馬県、新潟県、福島県などに進出すれば、
この地域の顧客にとっては新しい銀行の選択肢ができるから、
決して悪い話ではないと思います。
足利銀行のケースでは、記事にもあるように銀行と証券の融合が可能になりますから、
それこそ投資銀行的な銀行の設立につながることにでもなれば、
顧客にとっては良い話になる可能性が大です。
本当の意味での投資銀行ができるなら、上述した栃木県の近隣のみならず、
東京の顧客も、もっと言えば全国的の顧客に対しても良い影響を及ぼすことになるので、
実際問題どのようなことになるかは別にして、可能性が膨らむだけ、
足利銀行の受け皿が野村グループになったことは当面歓迎です。
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