一人当たりGDPが低迷する理由 ② GDPの話
2月15日
一昨日日本の一人当たりGDP伸びが、他の国と比較すると鈍化していると書いたのですが、
私自身、GDPって何?GDPの計算方法は?など、不明確な部分が多く少し調べてみました。
そしてまず分かったのは次のことです。
①日本の計算方法の透明性は高いが、計算方法には問題があり、計算方法も変更されている。
また、政府の意向なども反映できる。
②世界基準の計算方法が統一されているわけではないから、
ランキングも単純に比較できない部分はある。
これで様々なサイトを調べていても、
整合性ある各国のランキング比較が明確にしにくい理由がよく分かりました。
この問題はさておき、まずはGDPとは何かと言う問題ですが、
GDPとは、ご存知のように国内総生産のことで、
国内で新たに生産されたモノやサービスの付加価値の合計額のことを言うそうです。
Domestic(国内の)ですから、日本企業が海外で生産したモノやサービスは含みません。
あくまで日本国内の生産活動を数字として表し、景気を測るものさしです。
なるほど!でもこの話だけだと、まだGDPの具体的なイメージが湧かないから、
さらに調べてみると、リクルートのサイトに次のような記述がありました。
国内でどれだけのお金が使われたか。企業による設備や原材料の購入、個人によるモノの購入や家の建設などにはお金が使われるが、その合計がそのままGDPになると思えばよい。
GDPなんて自分とは縁遠い話、とも思えるが、実は個人の消費がGDPに占める割合は5割を超えている。ボクら一人ひとりの毎日の消費も、GDPにつながっているのだ。GDPが好調だと企業活動も活発になり雇用にも給料にもプラス。消費の活性化をもたらし、また企業を潤すという好循環が生まれる。実は経済成長に大きく影響しているのは、国民一人ひとり、なのだ。
これでかなりGDPの具体的なイメージが分かったと思いました。
そこで一昨日の現状の話に戻しますと、数字の意味も少し分かったような気がしました。
一昨日の数字を思い出して欲しいのですが、
最近日本は国全体のGDPの数字では、アメリカについで2位にあるものの、
一人当たりのGDP(1995年 22,803米ドル→2000年 25,695米ドル→2005年 30,889米ドル)
この伸び率が、他の国、たとえばイギリス・フランス・ドイツ・カナダなど、
先進主要国の伸び率より低いため、ランキングが18位まで落ちていましたよね。
そこでまず気が付くのは、GDPの50%が個人消費と言うことですから、
国家財政の悪化で社会保障費が削られ国民への負担が増えていること。
労働法の改悪などで格差社会となって、国民の年収が伸びていないこと。
要するに我々の懐具合が悪くなってきていることが、GDPが伸びない原因であることが分かります。
だから、いま自民党や官僚がやりたがっている消費税アップは、
個人消費を冷えさせるから、日本の経済を弱体化する政策だと言うことが分かります。
もちろん、消費税はアップしないが、その代わり社会保障費を削ると言う政策も、
同じく経済を弱体化するから、愚かな政策であることが分かります。
だから官僚が牛耳る官僚独裁国家のお金の部分にメスを入れて、
無駄な公共事業費などのお金の流出を見直して、
国民の経済負担を軽くして個人消費を喚起しないで、
明日の日本はないと言う理屈もご理解いただけると思います。
そして、二つ目は、最近、好決算の世界的競争力の高い優良企業は、
たとえばトヨタなどを考えれば分かりやすいのですが、
トヨタの決算には全世界の生産額や売上が入ります。
まして今は日本よりも外国での生産や売上が大きいので、
海外での経営活動の数字がGDPにそのまま反映されないので、
日本にはトヨタのような会社がいっぱいあり、
GDPの対する影響もすごいだろうと思う割りには、
日本のGDPが伸びない理由が分かります。
だから最近使われなくなったGNPとなると、
日本の数字は、GDPよりもかなり高くなると思います。
(GNPは"国民"総生産ですから、国内に限らず海外の日本企業の生産額も含みます。)
そして、三つ目は、1995年の時は、
GDPの一人当たりのランキングがアメリカについで2位だったわけですが、
以前は効率が良かったが、最近、効率が悪くなったことではないことも分かってきます。
それは、まずこのランキング自体、相対的なことで、
日本よりも海外諸国の1995年頃の数字が低かっただけだと思います。
日本サイドで考えれば、この頃はまだ今よりは中小企業などの海外進出もなかったし、
悪くなっているとは言え、バブルの好景気の余波があった時期でした。
一方その頃のヨーロッパは、何よりもベルリンの壁崩壊が1989年ですし、
ソ連の共産党支配が終わった、東西冷静構造の終焉自体1990年で、
ユーロはもちろんできていなかったし、ヨーロッパ自体がまだ混乱していて、
経済的に強い時期ではありませんでした。
それから何よりも大きいのは、金融の発展です。
今や金融の世界は、製造業など実物経済で動くお金の何倍、何十倍と動くようになっていて、
この金融に対するヨーロッパ各国の金融市場開放や金融インフラの整備などによる、
金融立国としてのGDPの拡大の影響はとても大きいと思います。
ご存知のように、バブル崩壊後2003年辺りまで日本は失われた10年で、
特に日本の金融機関の疲弊はすさまじく、金融のインフラ整備も遅れたことにより、
日本を追い抜いていったイギリスやドイツなどと比較すると、
金融のGDPに対する貢献度が日本はきわめて低かったと思います。
特に金融は、他の製造業と比較すると成長性と効率性は高く、
短期間に多くの雇用と設備投資を生みます。
だから、ヨーロッパの小国、特にルクセンブルグのような金融立国が、
上位を占めていることからも分かるように、
1995年と比較すると、2000年、2005年と、金融の部分で抜かれた国よりも
大きく後れを取ったことがGDPの伸びを鈍化させた理由の一つでもあると思います。
このように、日本と日本を抜いて行ったヨーロッパ諸国と比較すれば、
日本は低迷し、ヨーロッパはユーロが機能してきたこともあり伸びたことが、
一人当たりGDPのランキングの現在の状況につながっていると思います。
でも最後に、突き詰めると、日本がいまいち伸びないのは、
やはり一番最初に指摘した、官僚独裁国家の弊害です。
日本は国力からして、本当はもっと個人消費も伸びてGDPも伸びてしかるべきなのに、
国民からお金を搾取して、極めて非効率なものにお金が使われる、
官僚独裁国家ともいえる現状が、日本を低迷させ大きな要因だと私は思います。
次回以降、この問題について書きます。
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