資本増強について
昨日の続きになりますが、ともかく現在、
中小企業に対する銀行の融資は積極的ではありません。
今のような時期、銀行からの融資を引き出す一番効果的なことは何かが今日の話です。
結論から言えば、それは資本の部を厚くする。つまり資本増強、増資をするに限ります。
このことは言い換えれば自己資本比率を上げることでもありますが、
ファイナンスのアレンジの仕事をしていて感じるのは、
中小企業の社長は資本金に対して、意外に無頓着なことです。
特に年末から見させていただいている顧客の会社も、
22億の売上で総資本が6億ありながら、
資本の部の利益剰余金が1千万しかないのに、
資本金が4千万円と小さいため、
某銀行の融資課長に打診したところ、貸借対照表を見た瞬間、
他の部分をほとんど見ることなくNGを出しました。
同時に違う会社の決算書も見せたのですが、
この会社はNGの出た会社よりもずっとショボイ会社なのに、
こちらの会社については資本金が1億と大きいため、
何とかできると思いますなんて言って、財務資料を銀行に持ち帰りました。ヽ(*'0'*)ツ
今回のケースは私の経験でも、
正直なところ、ここまで資本金が融資にとって重要だと思わなかったので、
少々びっくりしましたね。
やはり今のように銀行が中小企業に対する融資に積極的でない時期は、
自己資本比率(資本の部/総資本)は20%、最低でも15%以上になるよう、
資本金を考えないといけないと痛感しました。
だから先ほどNGになった会社で言えば、
最低でも資本金を1億円にはしておかないといけない勘定になるわけです。
増資については、現在は現物出資による増資もできるので、
顧問の税理士に相談されると良いと思います。
特に会社に対する社長からの貸付はできるだけ資本金に振り替えた方が良いと思います。
急に話は変わりますが、次の記事をお読みください。
みずほコーポ、米メリルに1400億円出資・サブプライムで支援
みずほコーポレート銀行が米証券大手メリルリンチに約1400億円出資する方向で最終調整に入ったことが15日、明らかになった。米国の信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)問題で多額の損失を抱えたメリルが増資引き受けを要請、一部をみずほコーポが引き受ける。近く発表する見通し。邦銀が米欧の大手金融機関に資本参加するのはバブル崩壊後初めてとなる。
昨年夏に表面化したサブプライム問題を受け、米欧の大手金融機関は軒並み数千億円以上の関連損失を計上。資本の目減りを穴埋めする増資策を次々と打ち出している。メリルも昨年末にシンガポールの政府系投資ファンドなどから約7000億円の出資を受けると発表していた。
この記事を掲載した理由は、みずほがメリルリンチを支援したと言うことではなく、
財務内容が毀損したら、金融機関でもやることは、
まずは資本増強なんだと言いたかったからなんです。
米シティも、サブプライムで追加損失2兆5000億円を計上したようですが、
ここも引き受け先さえあれば必ず資本増強するはずです。
ここで思うのは、こんな巨額の損失を計上しても、
アメリカの金融機関は増資の引き受け先が簡単にあるもんだなと言うことです。
覚えていらっしゃるかどうか分かりませんが、
邦銀がバブル崩壊の余波を受けて大変なとき、
まあ、日本は旧大蔵省が主導で公的資金を注入して資本増強したわけですが、
今はメリルを支援するくらいに元気になったみずほですが、
みずほコーポではなく、まだみずほ銀行単体だったと記憶していますが、
国有化を恐れたみずほ銀行は、取引先に増資を依頼し、
マスコミはこぞって、みずほ銀行の優先的地位を利用した増資だと、
まさに奉加帳のようなものでおかしいと、ずいぶん叩いたものでした。
確かに、この頃は増資を引き受ける取引先の日本の会社も強くなかったし、
海外の投資家に引き受けさせるのも、海外に身売りされることを由としない風潮があったので、
引き受け先が簡単に見つかるような状況ではなかったと思いますが、
でも、最近の米金融機関の増資を見ていると、
裏側では大変な交渉があるのかもしれませんが、
実に簡単に調達できているようで、
いまさらながらアメリカの金融機関の力を感じます。
要は、中小企業もアメリカの巨大金融機関も、
赤字を出せば資本増強で自己資本比率を維持することが経営上とても重要だと言うことです。
これから新しく取引をする銀行に融資を申し込む場合、
時間があればと言うことですが、
資本の部が薄いケースでは、
できれば、増資をして、決算を1回してから申し込むのが良いと思います。
でないと先ほどの会社のように、門前払いされてしまいますよ。
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