過剰貸付 | 思うように資金調達ができない方へ

過剰貸付

8月25日

ご存知のように消費者金融業界は、今大変厳しい状況になっています。

売上は落ちていますし、過払い金返還が想定以上にあるようで、

各社は引当金の積み増しもあって、財務内容が相当悪くなっています。

 

外資系の消費者金融の会社は早々に撤退や身売りなどを決め、

この業界はすごい勢いで収縮しています。

次の記事をお読みください。


金融庁、貸金業法の総量規制を年末から実施・実質前倒し

 金融庁は利用者1人が借りられる金額に上限を設ける貸金業法の「総量規制」を事実上前倒しし、今年末から実施する。同法の完全施行は2009年中をメドとしていたが、利用者の返済能力を超える過剰な貸し付けに早い段階から歯止めをかける。年内に発足予定の貸金業者の業界団体も自主規制ルールに総量規制の前倒しを盛り込む方針で、多重債務者を減らすため官民が共同歩調を取る。

 貸金業法が09年に完全施行されると、貸付残高が利用者の年収の3分の1を超えるような過剰貸し付けは禁止される。また、自社の貸付額が50万円を超えるか、他の業者と合わせた貸付金額が「100万円」を超える場合、貸金業者は源泉徴収票などで利用者の収入をチェックしなければいけなくなる。

 

この記事にある総量規制は、

消費者金融各社には、かなりインパクトがあると思われます。

でも考えてみれば、この措置は当然で、

むしろ今までよくも野放しになっていたなと思います。

年収が1億もあるような人であればいざ知らず、

500万円以下の人が年収の1/3以上の短期の借金があることは異常で、

金利が安ければまだしも、年利が高利であれば当然事故につながっていきます。

 

過剰貸付の問題は、実は消費者金融の業界だけでなく、

他の金融機関でも、かなり敏感になっているようです。

 

たとえば、不動産担保融資の専門会社の対法人のケースでも、

以前はそれほど詳細な追求のなかった資金使途について、

現在は、かなり詳しく調べるようになってきているように思います。

 

たとえば、現在土地建物担保で銀行から3億借入れていたとします。

これを借換えも含めて、ノンバンクで4億の融資を受けようとした時、

差額の1億円については、必ずその資金使途がどのようなものであるか、

詳しい説明を求められるようになっています。

 

ある外資系ノンバンクの社長に聞いたところでは、

資金使途を明確に把握しておかないと、過剰貸付の観点で、

貸金業法に抵触する恐れがあるので、開示してもらっているのこと。

 

この措置も、考えてみれば当然なことですが、

不動産担保ローンの専門会社に融資を打診する場合でも、

資金使途を明確にできるよう準備しておくことが必要です。

この辺り今までと少し対応が違ってきているので、戸惑う方がいるかもしれません。

 

ただ銀行とは違って、

未納の税金の納付に使うと言うこともOKですし、

高利の借入の返済に使うことだって問題はないので、

これらの後ろ向きの資金使途を隠すために、

いかにもでっち上げのような資金使途を言う必要はありません。

 

特に納税については、ノンバンクによって違いがあるかもしれませんが、

普通は融資当日に納付すれば問題ありませんので、

正直に申告してもらってOKです。

 

少し話が飛びましたが、消費者金融の業界の話に戻ると、

そもそもこの業界が今のように大きくなり、

過剰貸付のようなことが恒常化したのは、

多分バブル崩壊後の1990年頃からだと思います。

経済苦の人が増えた社会状況の中で、

テレビCMのゴールデンタイムの解禁もこの頃でしたし、(現在はNGになっています。)

過剰貸付を推し進めた自動契約機もウィキペディアによると1993年以降とのこと。

更に接客を若い女性にやらせたり、アイドルがCMでにっこり笑ったりして、

暗いやばいイメージをなくすようなイメージ戦略に奔走しました。

国の大きな誤りであったと思いますが、

消費者金融の上場がOKになったのもこの頃です。

また、上場した会社などはプロゴルフトーナメントのスポンサーになったりして、

元々強面だった属性の宜しくない創業者が、

優勝カップを偉そうに渡したりして、

顧客に消費者金融はまっとうで安全な会社と騙くらかした訳です。

さらに各社の貸付合戦は止まるところがなく、過剰貸付が恒常化して、

消費者金融各社は大儲けしましたが、

表の顔は紳士ですが、裏では鬼の形相になって、

違法取立てなど悪行の限りを尽くし、多くの悲劇が生まれたのですから、

この部分での国の責任は大きいと思います。

 

経済苦による自殺者も1万人にもなって、

ぼんくらな政治家や役人も、社会の大きな問題として放置できなくなり、

やっと昨年辺りから貸金業規制法の改正が叫ばれ、

上限金利の問題や過払い金返還、

そして過剰貸付の問題が正常化する方向になってきたわけです。

 

ですから、この記事のような措置は、

借入が厳しくなるから、まずいと言う人もいますが、

決してそうではなく、やっとまともな姿になってきたと思うのです。

 

それから最後に、消費者金融を叩くことを書くと、

この問題は自己責任の範囲で顧客の問題であって国や社会に責任転嫁するのおかしいと、

くだらないことを言う人が居ます。

 

顧客の責任がないわけではないが、 

でも顧客の自己責任論が、

どれだけ消費者金融とこれに群がる金の亡者達を助けてきたか、

考えたことがあるのかと言いたくなります。

 

消費者金融業界は強大な政官業癒着によって肥大化した化け物でした。

その収益の中から、大きな金が良からぬところにも流れていたことも事実。

この流れがやっと是正され正常な方向に流れ始めたと思います。

 

記事にある総量規制の前倒しは大賛成です。

 

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