発明家の会社が陥るよくあるパターン 2 | 思うように資金調達ができない方へ

発明家の会社が陥るよくあるパターン 2

4月13日


昨日の続きです。

 

昨日書いたように、

今日は開発系の会社にとって必要な財務の具体的な話を書きたいと思います。

ちょうど今日も、昨日お話した会社とは別の開発系の経営者から相談を受けました。

今日の経営者の場合は、それほど財務内容を悪くしないで開発は完了していますし、

既存事業の売上が6億円ほどあるので、

昨日の会社とは比較にならないくらい今後の展開がスムーズに行く可能性があります。

 

なぜかと言えば、

製品の開発が終わり、これから製造販売をしていく訳ですが、

製品開発のために滅茶苦茶な資金調達をしていないことと、

多少の債務があっても、財務内容を悪くしない程度の既存事業からの利益がある点で、

今後の事業資金の調達が比較的楽だからです。

 

開発系の会社は、当然ながら、開発に膨大な時間と資金が必要です。

ここで事業が本当にうまく行くかどうかは、

目的とする製品開発ができるのと同じくらいの重要度で、

経営者個人の自己資金の額と、金融機関に頼らない資金調達がいくらできるかがとても重要です。

 

このブログをお読みいただいている方ならお分かりと思いますが、

資金調達するにあたって、財務内容が債務超過になっているかどうかはとても重要です。

理想的には、開発費の部分は会社における自己資金の範囲、

いわゆる資本金の範囲でできることです。

資本金の範囲でまかなえない場合は、

できればすぐに元金返済が不要な社債をプラスした範囲でできること。

そしてこの範囲でも難しい場合は、

低利の長期借入金をプラスした範囲に収めることです。

 

ご存知のように、社債も長期借入金も返済が不要ではない債務ではありますが、

金融機関が見た場合、みなし自己資金的な判断が可能なこともあるので、

開発費を資本金の範囲に納めることが理想ですが、

まだ社債や長期借入金の範囲に納まればなんとかなると言うようにご理解いただきたいと思います。

 

ここで誤解して欲しくないのは、

ここで言う、資本金、社債、長期借入金を全額金融機関から調達しようとする方が、

何を考えているのかと思うのですが実際多いことです。

 

しかしながら、今日の会社のように、既存事業である程度売上がある場合はまだしも、

純粋に開発する製品のために設立した会社の場合、売上は、

開発段階ではほぼゼロであるのが普通なので、

経営者の自己資金とお知り合いの会社や個人から調達する以外に、

現実的にはなかなかないのが実状です。

 

もちろん、経営者の経歴や製品の将来性と具現性が非常に高く感じられるケースでは、

稀にVCや銀行から資金調達ができる場合も、まったくないわけではありませんが、

これは非常の稀なことですし、やはり調達できるケースは、それなりに、

自己資金の範囲で具体的に、製品開発、あるいは事業化の目処が立っているケースがほとんどで、

純粋に金融機関からの調達だけでまかなえているケースは皆無です。

 

このため、開発系の会社が成功する条件として、

良い製品の開発とともに、

経営者の直接金融の調達能力が必須だと言えます。

 

もちろん開発する発明家自身に、この能力を求めるのではありません。

ご自身が持っていることに越したことはありませんが、

ビジネスパートナーにこのような能力に長けている人が絶対に必要だと言うことを言いたいのです。

 

今は世界的な大企業になっているホンダやソニーもその昔は、

まさにベンチャー企業で、

特にホンダの場合本田宗一郎と言う稀代の発明家の影には、

財務と販売を一手に仕切った藤沢武夫の存在があったし、

ソニーの場合も井深大と盛田昭夫の二人の技術者が興した会社ですが、

盛田昭夫の資金調達能力が凄かったことは有名な話です。

 

これは事実かどうか分かりませんが、

創業時のソニーの社員の給料は盛田昭夫の実家の酒屋から出ていたと言う逸話もあるし、

銭形平次の作者で有名な野村胡堂から出資を受けていたらしいですよ。

 

このように世界のホンダだってソニーだって起業時の資金繰りは厳しく、

技術と製品開発のための資金調達は大変で、

金融機関だけに頼るような楽な状況でなかったことは事実です。

 

このように、もしあなたが新しい世界に類を見ない製品を開発しようとしているのなら、

技術開発と同じぐらい、直接金融もできるかどうかが、成功のために大切だと思ってください。

もし自分にその能力がないのなら、事業パートナーとして能力のある人を探してください。

あるいはその力には限界がありますが、親身に相談に乗ってくれるコンサル会社を探していただきたいと思います。

 

万一このような能力を自社に見出せないとしたら、

私は極論かもしれませんが、事業化はあきらめた方が身のためだと言っても過言ではないと思ってます。

 

こんな仕事をしていたら、

志半ばで倒れた経営者を何人も知っているので、身につまされます。

 


 


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