政府系金融機関と連帯保証人 | 思うように資金調達ができない方へ

政府系金融機関と連帯保証人

9月16日

 

連帯保証人の給与差し押さえで悪名高い、国民生活金融公庫が、

連帯保証人の要らない無担保融資の金利上乗せ分を、

07年度から現行の0.9%→0.6%に引き下げる内容の記事を読みました。

 

実はこの制度03年から導入されていたのですが、

金利が40%近く高くなってしまうので 、

利用者が10%程度と非常に少なかったようです。

 

確かに、悪い流れのニュースではありませんが、何を今更というのが実感です。

 

そもそも、連帯保証人制度、特に保証人になった途端、

保証した会社の、その金融機関における、すべての取引が保証対象となる根保証など、

日本のこの商習慣は、欧米と比較すると、恐ろしく遅れていると思います。

 

この制度は、融資を受ける会社の経営と関係のない保証人の一生を台無しにするだけでなく、

金融機関の融資の審査の進歩を妨げる大きな要因となっていて、

たとえば、日本の金融機関が、欧米のようにアーリーステージの会社に対する融資商品の開発ができない、

大きな要因の一つだと思っています。

 

会社の審査技術を甘くする、保証人による保全は、

貸す側にしてみれば、保険みたいなもので、

その会社の現状や将来性をどのように金融機関の利益に結びつけるかと言う、

本筋の理論の構築を妨げ、

融資商品の開発能力を大きく阻害してきたと私は思っています。

 

保証協会も、以前は保証人がいないから依頼があるはずの会社の保証を、保証料を取ってやっていながら、

保証人を取るという、ブラックジョークのようなことをしていましたが、

今年の4月からは原則保証人は不要になっているはずです。

(現実はどうなんでしょうか?専門家に聞きたいところです)

 

また、時期総理が確実視されている安倍官房長官が中心になってまとめた、

「再チャレンジ推進会議」でも、全国銀行協会に、

連帯保証に依存しない融資の拡充を協力したとの記事も読んだことがあります。

 

このように、方向性としては確実に良い方向には向かっていますが、

政府系金融機関が連帯保証人をとること自体、

時代錯誤も甚だしく、撤廃ぐらいのことが、なんで言えなんでしょうか?

 

でもこの問題でも、消費者金融問題同様、

連帯保証人制度がなくなると、審査が厳しくなって、借りれなくなり会社が増えるから云々・・・・的な、

また議論が出るんでしょうね。

 

この問題も、そもそも本来貸せない会社に連帯保証人をとって貸すところに根本的な問題があって、

消費者金融でもお話をしました過剰与信以外の何物でもありません。

 

過剰与信が行われると、

必ず借り手は返せなくなるし、その悪影響が連帯保証人の給与差し押さえのような形で現れます。

 

でも消費者金融と違って、国民生活金融公庫は、

現時点では、特にアーリーステージの会社に融資を行う唯一といっても良い金融機関なので、

この問題の場合は、難しいところがあります。

 

もともと大した審査能力もモチベーションも持ち合わせていない組織なので、

ちゃんと将来性を見据えた審査をなんて言えば、

過剰反応して、貸さないことが一番といった対応が増えるのは、

たぶん間違いないので、

ここは民間の金融機関に頑張ってもらうしかないと思います。

 

私見ですが、日本郵政株式会社はこの分野を狙えば面白いと思います。

でもスタッフの給与体系や評価基準は既存の金融機関の方式から変えていかないと、

要は、減点法ではなく加点方式の評価にし、

できもしないノルマを無理やり達成する人だけを賛辞するような評価を改め、

顧客志向と社会性を守りながら、

単なる放漫経営や、焼け石に水的な会社には融資しないが、

今は種しか見えていなくても、大木に育つ会社のアーリーステージファイナンスや、

再生可能な会社の事業再生を促進するDIPファイナンスやEXITファイナンスなどを、

的確に運用していけばかなり面白いビジネスになると思うのですが・・・・。

 

所有する不動産を担保にするのは資産の有効活用でもあるので良いとして、

融資をする会社の経営に無関係のない人を保証人に取る連帯保証制度だけは、

早急になくして欲しいと思います。

 

まして政府系金融機関が、街金まがいの保証人の給与を差し押さえるような蛮行は即刻やめるべきだと思います。

 


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