抵当権減額の具体的案件 5 | 思うように資金調達ができない方へ

抵当権減額の具体的案件 5

10月7日

 

              

 

今日、本案件の会社の社長から、

トラブルになっている銀行に、ここしばらくの運転資金に問題がないことをベースに、

ビルの売却はしないと主張したところ、

銀行の姿勢が良い方向に変わった印象を受けたので、

しばらく新しい銀行との新規取引は控えたいと言う連絡がありました。

 

この社長の判断はかなり判断ミスをされているとしか言えません。

とは言え、あくまでも銀行とのトラブル解決は社長の考え方や決断次第ですので、

コンサルティングで支援をする我々としても、

銀行とのケンカを止めて、ソフトランディングすることを選択されれば、これに従う以外にありません。

 

しかしながら、今回の社長の判断はかなり甘く、

少し時間が経てば、銀行の対応は元に戻ることは確実と思われます。

 

しかし、当事者の社長がこのような判断をするのも分からない事ではありません。

昨日も述べたように、長年にわたり、ほぼ1行取引をしてきた銀行の態度が、

強硬一方から、少し柔軟に変化したような印象を受けると、

ちょうど長年連れ添った配偶者のように、

いくら、ひどい態度を取られていて、ついに堪忍袋が切れかけた時、

理由の如何は問わず、急に柔軟なやさしい態度取られると、

いやー、もう一回やり直そうと言う、やはり長年慣れ親しんだ環境を保とうとするのと全く同じで、

社長の心情としては、ホッとして、せっかく良い状況になりそうだから、

余計な刺激をしたくないという心情もとっても良く理解できます。

 

ところが銀行は、それほど顧客の社長が思うほど、長年取引があった顧客対して、

心情的にできるだけ今後も取引を継続したいと言った気持ちを持っていません。

 

社長はずっと社長ですが、

この会社と接点を持つ銀行のスタッフは、何人も何人も替わっていますので、

良い取引の可能性が高い会社なら、できるだけ長く取引をしたいと思うでしょうが、

少し重く、下手をすると要注意先、破綻懸念先になる懸念のある会社と、

長年のお付き合いがあるからといって、今後も取引を積極的にしたいとは死んでも考えません。

 

今回の件でも、

圧倒的な財務内容の改善となるお土産をもって、銀行と対峙した結果であるのなら、

確かに銀行もこの会社に対しての方針を変更することはあるかと思いますが、

今回の場合は、何らお土産と思える具体的な改善結果も、方針も、提示しているわけではなく、

ただ、今まで言われるがままだった社長が、始めて銀行の方針に反旗を翻しただけのことですから、

今回の銀行の柔軟な態度の変化は、


何がきっかけで・・・?

誰か知恵を付けているバックがいるのではないか?それは何者か?

社長はどこまで腹をくくっているのか?

金融庁やマスコミに垂れ込む懸念はないか?

提訴をされる可能性はないか?    などなど、


銀行は、社長の本意を知るために様子を見ているに過ぎません。

もちろん銀行の体質はかなり変わったとは言え、

顧客の銀行とのトラブルを見ていると、私が体験した時の銀行と、

それほど、その対応が変わっているとは思えませんので、多分この判断は間違っていないと思います。

 

銀行は、社長の本気度や本意を知ることによって、

この会社の処理方法の着地点を検討しますので、

今回のように、少し態度を和らげただけで、自行と平和裏にことを運ぼうとするのなら、

物凄く安心で、以前より少し厳しくない対応でもこの社長はOKだなと、

かなり甘く見られることは想像に堅くありません。

 

この時、この銀行との1行取引を見直し、準メインの銀行をつくる。

場合によっては過去の取引も含めて、その違法性がないか検討をし、

銀行の今後の対応次第では、提訴や金融庁への告発も辞さない。

これぐらいの社長の気持ちを提示できれば、

実際問題として、提訴しても時間がかかり過ぎますし、

金融庁への告発も、それほど実益が期待できるものではないものの、

銀行としては、このような対応をする顧客とのトラブルを本当に嫌う傾向がありますので、

元金の支払いの猶予の程度が、顧客側にメリットのあるものになる期待ができます。

 

たとえば元金は3年据置で、4年後から20年均等払いとか、

60年ローンだって、実際のところ、ケースによってはあるぐらいですから、

会社にとってはとっても有利な条件になる可能性が高くなります。

 

ところが、この社長のように、銀行への牽制やガードを甘くすると、

それほど劇的にキャッシュフローが改善されるような条件を、

銀行から提示させることはとても期待できません。

 

冷静に考えて、不動産でできて借入金約40億円は、

最低でも30億円程度に、できれば半分ぐらいの額に債務を圧縮しないと、

今は良くても、不動産の市況が悪くなる数年後には、

またトラブルどころか、デフォルトになる懸念さえあるので、

本当は社長に腹を据えた対応が必要不可欠ですので、

非常に残念としか言いようがありません。

 

明日は、今から15年前とは言え、私が体験した銀行とのトラブルの中で、

銀行が最も嫌う、懸念していることはなんだったかについてお話をしたいと思います。

 

 

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