借入金過大会社の実例
9月17日
以前からこのブログで、資金調達で最も大切な数字は、
自己資本比率と経常利益額であると度々書いてきましたが、
今日はこの問題から融資が難しくなっている会社の実例を上げながら、
この問題への認識を改めて、ご確認願いたいと思います。
弊社が現在コンサルをさせていただいている会社は、
東京で20数店舗の飲食店をコアの事業として経営しているA社です。
この事業を数社で運営していて、合計の年商が大体約30億円の規模です。
毎年この飲食部門で経常利益が約1億円から2億円の幅で利益を出しているものの、
四つの都市銀行や地銀、信金からほぼ20数億円の借入があって、
よく言われる借入金の限度は、キャッシュフロー(当期利益+原価償却費)の10年分であるとすると、
限界を少しオーバーしているかなと思われる水準の会社です。
この会社が唯一取引のない都市銀行に、新規取引の打診をお手伝いしたところ、
丁度数社あるグループ会社の中核となる会社の決算書が7月末に出来上がることを受け、
この決算書の数字を確認後、8千万円の無担保融資をする方向でこの銀行の意志も固まっていました。
ところが、この決算書の数字が悪化していたため、この融資が見送られてしまいました。
弊社もこの決算書の作成の部分で、アドバイスができる状況なら良かったのですが、
残念ながら、この決算案を固める時期は、弊社とこの会社の接点ができたばかりの頃でしたので、
アドバイスもできないまま決算書が確定してしまい、
申告後入手した手前、どうすることもできず、銀行に提出したため、
予想通り融資が見送られることになってしまったのでした。
この銀行が、次の数字を、融資を検討できる会社かどうかの基準にしていることは、
この銀行の融資担当をしていたOB(このブログで以前紹介した提携コンサル会社の社長T氏)から聞いていて良く知っていましたから、決算案を固める時にアドバイスできなかったことが悔やまれるところです。
以前にも書きましたが、再度ご紹介しますと、次のようになります。
実質長期比率=(固定資産-資本の部)÷(経常利益×0.6+減価償却費)
この数字が10以内(10年以内の意味)であれば正常で積極的に融資を検討し、
10以上であると固定資産が過大で融資をしない会社と考えると言うものです。
なお、経常利益×0.6というのは、税負担を差し引くと言う意味でご理解下さい。
この会社ような飲食業とか、パチンコ店などは装置産業である性格から、
どうしても固定資産が過大となり、自己資本比率が下がり安い傾向があり、
余程の高収益を上げるか資本金を大きくしないと、
規模が拡大すればするほど、すぐにこの数字が黄色信号になってしまいます。
このようなことから弊社では、
この種類の会社のお手伝いには長期間のスパンでお手伝いをするようにしています。
もちろん経営者が必要がないということであれば無理に手伝いませんが、
店舗拡大を間接金融一本で資金調達をするのは、財務上限界のある体質の業種なので、
どうしても健全な資本政策と資産のオフバランス化が欠かせない用件になって来るわけです。
明日もこの続きを書きたいと思います。
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