メリットのシェア 3
8月10日
今日は昨日の銀行の無担保ローンに続き、不動産担保ローンについて書いていきたいと思います。
今日書くのは銀行の不動産を担保とした融資の話ではなく、
不動産の価値のみをほぼ根拠とした融資についてです。
かなりの数のファイナンス会社がこのローンをサービスしていますが、
消費者金融系や商工ローン系の不動産担保ローンは、
不動産担保ローンと言いながら、ややもすると保証人を要求することもあり、
ファーストクレジット、オリックス、アトリウム(クレディセゾン)などの、
純然たる不動産担保ローンの会社について書いていきたいと思います。
このローンの顧客のメリットはいろいろありますが主なものは次の通りです。
①会社や個人の財務内容、実績、金融トラブルなどに関係なく、担保の価値さえあれば
融資の可能性がある。
②過去の財務内容の審査は原則不問なので、審査も簡単で、その分融資までの時間が短い。
要するに、スピードの速い融資が可能である。
顧客の主なデメリットは、次の通りです。
①借主の財務内容を調べない分、また不動産の価格下落リスク、地震リスク、火災リスクなどから、
金利が高く、事務手数料も掛かるので調達コストが高い。
②当たり前な話ですが、担保となる不動産に価値がなければ、借主の財務内容が優良であっても、
融資は不可であり、要するに融通の効かないところがあります。
一方、ファイナンス会社のメリットは、
もちろん担保による債権保全がある程度可能であることと、事務手数料や金利が高いので、
約定通りの返済が完了すれば、高い利益を獲得できることです。
ここで、不動産担保ローンを行うファイナンス会社にとって、
債権保全の基本となる、担保不動産の評価をどうするかと言うことと、
デフォルトになった場合の処理方法が大切になってきます。
いくら収益還元法で明確な評価が出るといっても、
各ファイナンス会社の処理の方法によって、当然ながら評価額に多大な影響を与えます。
この辺りは公然と具体的には書けませんが、上記会社でもその処理方法や考え方に差があるので、
同じ物件でも、かなりその評価額に差が出てきます。
たとえば弊社がお手伝いをして今月の1日の実行された、
不動産会社の区分所有の販売を前提としたマンション1棟の仕入れ資金12億円の件でも、
今回融資をした会社は当然のことながら融資額12億円が可能となる評価をしましたが、
違う会社の融資可能な額は8億円でした。
この理由は、やはり担保不動産の処理方法が大きく異なることが原因で、
今回融資をした会社の処理方法は、競売など法的処理が中心で、
評価が低かった会社は、法的整理もやりますが、
処理方法の中心が、改装などによるバリューアップ後の再販ですので、
区分所有の不動産には高い評価を出しにくい状況があったからです。
このように、メリットのシェアで言えば、
顧客は自分の都合だけでなく、ファイナンス会社の特性を把握することがとても大切です。
不動産の種類、地域、規模などでかなり会社間の違いがありますので、
この辺りよく調査されることも大切で、単純に金利の高低だけで判断しては、結果としてデメリットを被ることもあるのでお気をつけ頂きたいと思います。
銀行融資のことにポイントを置いた、このブログと連動するCDです。

