利回りについて
6月21日
弊社にも時々個人の投資家から、
良い投資案件がないかという照会を受けます。
この時、投資についてよく理解している方は、
リーズナブルな配当を要求されるのですが、
現在の金余りで、更に不動産も東京に関しては、バブル手前のような状況なのに、
相変わらず、安全で、良質で、しかも10%以上の利回りの投資案件はないかといった、
場合によっては15%以上の利回りの投資案件はないかという、
トンチンカンな条件を主張する方がいます。
よくよく考えてみると、
投資家にとっては配当ですが、投資先の会社にとっては、調達コストです。
また不動産について言えば、
利回りの良い物件と言うことは、不動産の売り手のオーナーから見れば、
不動産の安売りをすることです。
と言うことは、優良で、かつ安全な投資案件については、
たとえば、社債やファンドなどのデットファイナンス(債務になるファイナンス)とした場合、
当然優良で安全な会社は高い調達コストで調達をすることはありませんし、
良い運用先(投資先)に困っている投資家(機関投資家も含む)も現在多くいるのですから、
当然、需要と供給の原理で、配当が低くなるのは当然です。
また、不動産についても、現在東京では、表面利回りが5%前後でも、
港区などの物件はなかなか見つけることが難しい状況ですから、
東京の中心部でネット10%の物件はないかと言われても、
これは、余程築古や権利関係が複雑なものか、何らかの問題がなければ、
四葉のクローバーを見つけるより難しいかもしれません。
融資を受ける時に、金利原理主義的な方がいらっしゃるように、
投資についても配当原理主義的な方がいらっしゃいますが、
どうしてなんでしょうね?
もちろん投資は配当が重要なことは当たり前ですが、
現在の市場の状況をよく検討しないと、
ただお題目のように利回り10%以上なんて、言い続けていると、
結局のところ、倒産寸前の会社の株式を引き受けたり、
修繕費のかかりまくる不動産に投資をしたりするのが落ちです。
あまりに訳の分からない顧客だったのでサービスを中止した顧客で、
金利やコンサルフィーや投資利回りに、異常と思えるぐらい過敏だった方がいましたが、
この方の投資不動産物件は、所有の6物件全てが、
とんでもない物件をつかまされていて、
1件などは風俗がテナントとして入居しているため、評価不可でした。
投資の利回りは、表面の数字だけで判定するのではなく、
社債やファンドであれば、収益性、安全性、リスクヘッジなどを考慮する必要があると思いますし、
不動産については、これから発生する費用、地震リスク、テナントリスクなどをよく検討して、
真実の利回りを検討することが大切だと思います。
今日書いたことは当たり前のことだと思われるかもしれませんが、
この当たり前の理屈が理解できない方が多いのも事実で、
敢えて書いてみました。
昨日、サービスを中止した元顧客から、
久しぶりに連絡がありました。
なんと、凝りもせず、港区、中央区、渋谷区で、
利回り10%以上の出物はないかと言う照会でした。
「3年ほど待たれたらどうですか」と答えました。
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