新規取引の銀行と交渉するにあたって
5月21日
今日は資金調達、特に銀行と新規取引をする時に、
銀行が提示する、金利や融資期間など条件を、
どのように考えるかという話題について書きたいと思います。
最近新聞紙上にも載っていましたが、
今年も各行とも、中小企業への無担保融資の額は大幅に予算アップされています。
弊社のお客様の中にも、融資条件を提示された時、大きな勘違いをした結果、
有力な銀行との取引機会を逸してしまう方が多く、
何度もこのブログでも書いたことですが、
再確認の意味も含めて、ご案内したいと思います。
しかし、融資表件について書く前に、お客様にとって、一番のよくある勘違い、
都市銀行に対するアレルギーについて書きます。
確かに中小企業の社長にとって、一度飛び込んで融資の相談をした時の銀行の印象は大きく、
横柄な態度の行員に門前払い的な対応をされると、とても悪い印象を持ってしまい、
この銀行とは永遠に、どのセクションも自分のような会社は相手にしていないと、
思い込んでしまう傾向があります。
誰でも、融資を申し込むために銀行に行くこと自体、それほど楽しいことではありませんし、
その上、親子ぐらい年の違う行員に無下に断わられたりすると、
プライドは傷つき、その銀行の名前を聞いただけで、寒気を感じる方もいらっしゃると思います。
ところが、ここ数年の金融情勢は大きく変化しており、
今や、銀行は貸すことのできる融資先を探して、
それこそ涙ぐましい努力をしています。
どこの銀行とは言えませんが、某都市銀行の、融資を担当する、
東京23区の中規模の部署の中堅行員の一月のノルマはどのぐらいだと思われますか?
私の知っている行員の毎月のノルマは、
新規貸出先5億円、既存先を含めて20億円の融資と手数料収入が3千万円だそうです。
この数字が重い数字なのか、軽い数字なのか、見方はいろいろだと思いますが、
私は非常に厳しい数字だと思います。
最近は、店舗数も行員の数も減少傾向にあるため、
既存取引先の面倒を見るだけでも、かなり時間が制約される上、
新規取引先を見つけて毎月5億円の融資を実行していくと言うことは、
よほどネットワークを持っていないと物理的にも不可能に近い数字と思います。
ここで何が言いたいかと言いますと、現在の都市銀行の融資担当者は、
貸したくて貸したくてしょうがない心境にあるという事です。
でも貸してくれないじゃないかと反論を受けそうですが、
銀行がまた不良債権の山を持たないように、
どの行員でも、融資先を審査するにあたり、
行員全員の共通の審査基準というものがあり、
それも以前のように、
「人格が良い」とか「信頼感がある」とか「事業に熱心である」とか言った、
情緒的な審査基準ではなく、数値化された基準で審査するようにルール化されているため、
できない基準の会社には絶対にできないということで、(若干ファジーな部分もあることはありますが)
逆に、できる基準の会社には融資は絶対にできるということなのです。
このため、融資の申込をして、融資ができない基準と判定され駄目だった時、
顧客と同様、担当した行員も相当落胆していると言うことをご認識頂きたいのです。
(融資が可能かどうかの基準は、2月頃のこのブログに詳しく書いていますのでご参照下さい。)
90年のバブル崩壊から、しばらくあったような超過し渋り状況の銀行と、
言い換えますと、自己資本率が下がると大変だった、貸したくても貸せなかった頃の銀行と、
現在の銀行の状況は全く違うものと考えてもらって良いと思います。
過去に都市銀行に嫌な思い出を持つ方も、一度相談に行かれると、
かなり様子が様変わりしていることに気付かれると思います。