仕事として見た資金調達コンサル業 5 | 思うように資金調達ができない方へ

仕事として見た資金調達コンサル業 5

5月20日

                                                4月2                                              

メンバーから資金調達の支援を要請されたものの、

打診できる金融機関などありませんでしたし、

何百億円資金調達をした経験があるといっても、

ほぼ不動産や株式を担保とした資金調達しか経験がなく、

さらに銀行被害の方の相談を受けてきたと言っても、

どちらかと言えば、資金調達をすることより、

資金調達の後始末をどうすれば良いかが詳しいだけで、たいした役に立たず、

どうすればこの状況を打開できるか、真剣に考え悩みました。


いくら考えても良い方法は見つかりませんので、

ともかくメンバーの中で、金融機関や金融機関OB、あるいは関係者など、

少しでも金融と関係のある人をあたるしかないと考え、1ヶ月ほどそれこそ毎日、

あたりがあれば、メンバーの人脈を作った時と同じように、

全国どこへでも、飛び回りました。

 

やっと会えても、地方の信金の関係者で、その地域の案件しか相談できなかったり、

また、会ってみると、全くの悪徳ブローカーであったり、悪徳金融業者であったりもしましたが、

執拗に、たとえば信金の関係者であれば、同級生で都市銀行にいる方がいないかとか、

いろいろ手を変え品を変え、いわゆる人脈の深堀をやっていく中に、

少しずつ都市銀行や有力地銀や有力なファイナンス会社と、

直接ではないにしろ、なんとかメンバーの案件を打診できるようになりました。

 

ところが、この頃の銀行は全て全滅で、とても新規先へ無担保融資などできる状況ではありませんでした。

 

この頃、メンバーのお手伝いができたのは、一部ファイナンス会社と公的資金の案内でした。

 

しかし、忌憚なく書けば、一回の案件での成約額は多くて1千万円、

通常は5百万円前後がやっと成約できるぐらいで、

顧客にとっても、自分にとっても、顧客紹介をしていただいた方々にも、

十分満足のいく額の支援ではありませんでした。

 

以前ブログにも書きました、

高金利の融資をお手伝いしたことが仇となり、

お客様の破綻を促進したような結果となったのもこの頃のことです。


またこの頃、多くのコンサルタントや顧客紹介の協力者と一緒に仕事をしましたが、

多くの方が、あまりの成約率の低さや、成約額の少なさに嫌気をさしたり、

顧客を紹介をしようとアプローチしたところ、心無い中傷を浴びたりして、

この事業から辞めていった時期でもありました。


100名近くいた提携コンサルタントや顧客紹介の協力者などが、

一気に10名に満たないような人数になったわけですから、

かなり魅力のない仕事だったのだと思います。


このような状況でしたから、私もさすがに不安を感じました。

辞めていく人も、口々に、

「資金調達の仕事は堅気の人間には無理だ」

「お客は勝手に銀行に行くから、こんな商売は成り立たない」

「自分の信頼を無くす」とか、

ありとあらゆる、言い訳をして辞めていきました。


私も、これらの意見も一理あると思ったりもしましたが、

やはり新しい事業を起こすには、もともと無理な方々であったとも思いました。

このようなことを言い始めれば、新しい事業などできるはずがないからです。

こう言った、少し傲慢とも思える信念と、

もともとメンバーの資金調達の支援から始めたサービスでもあった訳ですから、

そうそう簡単に、この仕事を止めにくい状況でもありました。


しかし、何より思ったのは、今は満足な支援ができていないが、

もしできたとしたら、顧客にも喜んでもらえるし、

ニーズ自体は山ほどあるのだから、

事業として成り立つはずだと言う、今から考えると、恐ろしくリスキーな、

しかし恐ろしく固い信念を持っていたようです。


とは言いながら、執拗に案件の成約を目指し活動を継続していきましたので、

金額は少ないものの、成約実績の数は100件、200件と増えていきました。


そうすると、銀行など金融機関とのネットワークも拡大するし、

何よりも良い案件を紹介してくれる、

税理士事務所など士業の方々や、地域や業界の実力者との提携もでき始め、

それにもまして、満足いかない支援であっても成約できた顧客の人脈は、

更に紹介を呼ぶような人脈の広がりを招き、

一度激減した、資金調達コンサル事業のネットワークが急に広がりを持つようになっていきました。


この頃、今から考えると、この事業を継続していく自信が、

おぼろげながら見え始めた時期でもあったようです。


事実この後、金融状況の変化に伴い、

一気に1案件で5千万円、1億、2億とブレークするのですが、

この頃の基礎体力のようなものがあったからこそ、

今があるのではないかと思います。(続く)



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