地銀での歩積両建の思い出
5月15日
昨日書きました、某都市銀行による協力預金はかなり特異なことであったかもしれません。
今日書く某地銀との取引の中で体験した歩積両建と、
融資実行の折に担当した副頭取への現金でのお礼などは、
ひょっとすると日本で日常的に行われている銀行と会社の姿であったかもしれません。
むしろ、こちらの方が病根としては問題かもしれません。
この某地銀とは、私もかなり下降気味の時点で接点がありました。
端的に言えば、過剰融資の話なのですが
ある地方都市の中堅ゼネコンが待つ不良債権寸前の土地を購入し、ビルを建設してもらえるなら、
5億円の余剰資金を貸し付けても良いと、この中堅のゼネコンの社長と親しい某地銀が言っているというものでした。
このゼネコンもその当時、ゴルフ場の開発やらマンション開発などで、
かなりの不良資産を抱えていたのですが、
このゼネコンの社長とこの地銀の頭取が、なぜか常軌を外れるほど非常に親しく、
この社長などは、
宴席で、「○○銀行は私の財布です」なんて癒着を堂々と話すような関係であったようです。
私から見て、打診のあった土地は、不良債権寸前とは書きましたが、
それなりに利用価値のある土地で、
協力預金のあった銀行とのトラブルも起こっていましたので、
5億円の真水の融資は非常にありがたいと思われる状況でもありました。
こういう状況でしたので、私はこのゼネコンの社長の口利きで、
この某地銀より過剰融資を受けることになりました。
正直なところ、いくつか都市部の地銀とは付き合いがありましたが、
協力預金を要請してきた銀行との付き合いが中心であったので、
地方都市の地銀との付き合いはかなりカルチャーショックを受けるものでした。
その一番が歩積両建てでした。
協力預金を要請した非常識な都市銀行でさえ、
典型的な歩積両建の要請は一度もなかったのですが、
この地銀の話し振りだと、むしろ日銀検査の時に預金がないとまずいと、
あたかも日銀が歩積両建を推奨しているのかごとく言うので、驚いたことを覚えています。
ともかく総額10億円の融資額の余剰額5億円は全額定期預金にして欲しいと、
当たり前の顔をして言われたので驚きました。
2番目に驚いたのは、
一個人であるゼネコンの社長のことを、私の担当をした支店の支店長も恐れおののいていることでした。
都市銀行でもあるのでしょうが、ここまで露骨に癒着が認知されていることには驚きました。
このゼネコンの社長の立場は、特に優良取引先でもなく、有力な人物とつながっている様子もなく、
ただ当時の頭取と親しい、それも非常識なぐらい親しいというだけなのに、?????でした。
3番目に驚いたのは、
融資が実行された後、地方都市にあるこの地銀の副頭取に挨拶に行き、
お礼として現金200万円を渡して欲しいという要請でした。
もちろん、都市銀行でも、この手のことがあった事は私も承知していますが、
ここまで日常の習慣とも取れる調子で、ゼネコンの社長から言われた時は驚きました。
協力預金の都市銀行は、私がトップや役員と親しいことを知っていたので警戒したのかもしれませんが、
中元やお歳暮で、商品券を贈っただけでも丁重に返却してきたことを思えば、
この地銀の副頭取への挨拶には心底カルチャーショックを受けました。
後日談があって、ゼネコンの社長と特に親しかった頭取と、私がお礼をした副頭取は、
数年後、確か銀行に損害を与えた背任などの疑いで、二人とも逮捕された報道がありました。
お手数ですが1クリックお願いできれば幸いです。