商業ビルか、住居ビルか? | 思うように資金調達ができない方へ

商業ビルか、住居ビルか?

3月27日

昨日の続きになりますが、収益ビルを購入する方にとって、購入するビルは商業用のビルが良いのか?あるいは住居用のビルが良いのか?
この問題はとても投資上、重要なことと思っています。

以前ピーク18棟のビルを所有した経験と、数多くの収益ビルの絡んだ資金調達の案件をこなしてきた経験から、感じたところを忌憚なくお話をしたいと思います。今日は全くの私見ですので、ご了解下さい。

資金調達をする上からは、どちらが有利かといったことはありません。しかし、経験上感じるのは、住居用のビルの方が家賃収入が投資額に比べて高い、つまり利回りの良いビルが多いので、資金調達上も有利な場合が多いと思います。

ただ、どちらのタイプのビルが投資上良いのかと言うことについては、ビル投資をする方の資産や資金調達力によって違った結論になると思います。

結論から申せば、自己資産や資金調達力が余程大きくない限りは、商業ビルより住居ビルの方が良いと言うことです。
逆に自己資産も資金調達力もある場合、たとえば新たにビルを購入するにあたって、自己資金が60%以上、理想的には70%以上あるのなら、商業ビルの投資も立地条件が良ければ、決して悪い投資ではないと言うのが結論です。

理由は、銀座4丁目で銀座の本通に面しているといった特殊な物件でない場合、家賃収入の安定性が、住居ビルの方が商業ビルよりかなり高いからです。

住居ビルの場合は、部屋を借りている人が退室しても、新しく入居する人を同じ賃貸条件で見つけやすいのですが、商業ビルの場合は、立地条件などによっては、新しいテナントを同じ賃貸条件で見つけにくい点があります。

私もビルのオーナー時代、商業ビルについてはテナントの確保に非常に困った経験があります。もちろん時代が違いますが、最近ご相談にこられる方の物件を見ていても、商業ビルは立地条件など条件がかなり良くないと、余程のインテリジェントビルか高層ビルでもない限り、地下1階、1階、2階までは比較的テナントの入居率が高いのですが、その他の階は空室率の高い物件が目に付きます。

また、特に商業ビルの場合は、一つのテナントが広い面積を借りていて、そのテナントに退出されると、たちまち家賃収入が大幅に減り、融資額が大きくて現預金が少ないような場合は、たちまちリスケジュール(返済条件変更)を金融機関に要請しないといけないような事態になる危険性があります。

さらに新しいテナントを募集するにしても、相場家賃が大幅に安くなっている地域がまだまだ多く、退出したテナントと同条件で貸すことが非常に難しくなっています。
このことは地方都市だけでなく、東京でも新しいビルがどんどん建っていますので、千代田区、中央区、たとえば銀座でも、ビルが築古であったり、ペンシルビルのような場合や、立地条件がそれほど良くない場合などは、テナント自体見つけにくい上、テナントを見つけても、家賃などの入居条件を大幅に落とさないといけない場合も多いようです。

この点住居ビルの場合は、もちろん立地条件にもよりますが、商業ビルほど立地条件は厳しくなく、たとえば都内23区であれば、余程交通の便や環境が劣悪でない限り、比較的、新しい借り手を見つけやすく、見つけにくい場合でも、保証人、ペットの同居、敷金など条件を緩和するなどの対策で、なんとか入居率を確保することが可能です。

このように家賃収入の安定という点では住居ビルに軍配が上がります。

しかし、たとえば東京であれば、六本木ヒルズに隣接するとか、表参道の青山通りか表参道沿いであるとか、銀座の銀座通りに面しているとかなど、立地条件が超一等地の場合、1階、地下1階、2階等を中心にかなり高額な家賃と保証金を取れる可能性がありますので、一時的なテナント不在などに耐えうる資金力があれば、決して不利な投資ではないと思います。

更に資金力があって、隣接するビルや土地を買い、間口の広い最低100坪以上の土地を確保できるような場合は、高額な家賃収入が取れる、非常に価値の高い不動産を形成できることも可能になるので、資金力によっては商業ビルへの投資も決して悪くないと思います。

ですから私見ですが、自己資金を最低でも20億円程度以上持っている場合以外は、住居用のビルへの投資が安全な投資方法であると私は思っています。
この考え方の根拠は、商業ビルの場合は、20~30億円以上の投資額でないと、長期間にわたって優良と思われる物件の購入できないと思っているからです。
(もちろんノンリコースローンを使う場合はこの限りではなく、もっと少ない自己資金でも検討できると思います。上記図と2月14日のブログをご参照下さい。)

弊社もグループ会社に不動産会社がありますし、私自身も顧問になっていたりしますので、こんなことを言うと商売に関わりますから、オフレコのブログだからこそ書けるのですが、よほど住居ビルがお嫌いな方以外は、絶対に住居ビルが正解です。
まして初めての投資の場合や、物件購入時80%の融資を受けて買われる様な場合は、もうこれは絶対に商業ビルは止められた方が良いと思います。
ましてソーシャルビル(俗に言う水商売の店舗が入居するビル)は絶対に避けられた方が良く、ソーシャルビルは、最近、例の歌舞伎町の火災事故以降、融資の対象にならない場合が多いので、自己資金で買われる方も、よほどご自分で使用するメリットがない場合以外はお薦めではありません。



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