融資のノウハウ  不動産担保ローン | 思うように資金調達ができない方へ

融資のノウハウ  不動産担保ローン

3月20日

今日から何回かにわたって不動産担保ローンについてお話をしていきたいと思います。
「不動産を担保に融資を銀行から受ける。なんだ、銀行は不動産担保がないと融資しないんだからくだらない。」と思われる方も多いかと思いますが、今日からお話をする不動産担保ローンは、銀行からの融資ではなく、不動産担保ローンを専門とするファイナンス会社からの融資の話です。

多くの方々にはあまりなじみのない融資のご案内かもしれませんが、現在弊社はこの融資のお手伝いに非常に力を入れています。

その理由は追々ご案内して参りますが、まず今日は、不動産担保ローンを専門とするファイナンス会社からの融資の一つの大切な特徴のお話をしたいと思います。

ご相談に見えるお客様のお話を聞いていて、よくある誤解は、担保があれば設立間もない会社でも、銀行は融資をすると思われていることです。

しかし残念ながら通常融資を受けることはできません。

もちろん非常にしっかりした会社の子会社で、親会社の債務保証がある場合などは100%不可とは言い切れませんが、基本的にはいくら良質な担保提供をしても融資を受けることはできません。

このような時に利用しやすいのが、不動産担保ローンを専門とするファイナンス会社からの融資です。

このようなファイナンス会社の融資の特徴は、融資の可否を、ほぼ提供される担保に依存しているところです。もちろん、あまりにも財務内容がひどかったり、多額の税金を滞納していたり、代表者の金融上の履歴に重大な問題がある場合や、反社会的な組織に属しているような場合は別ですが、たとえば税務当局の差押さえが不動産の謄本で確認できたり、会社が赤字であっても、設立後間もない会社でも、提供される担保に担保余力があれば、融資を受けることができます。

このことはとても重要なことで、個人所有の不動産の状況によっては、創業時であっても融資を受けることができるということです。

銀行からのプロパー融資は不可なわけですから、国金などの創業支援金や自己資金では資金が足らず、直接金融も不調な場合でも、担保余力のある不動産があれば、これを担保に資金調達の可能性が出てくるわけです。

たとえば、家賃収入が年間3千万円の都内の収益ビルを、設立間もない会社の代表者が個人で持っていたとします。
いろいろな計算方法はありますが、多くの不動産担保ローンを専門とするファイナンス会社が採用している計算方法で計算してみましょう。
(※2月15日の「不動産の見方」でご案内した計算方法と少し違いますが、結果はほぼ同じになります。2月15でご案内した方法も、あるファイナンス会社が実際に採用している方法ですが、今日は別の会社が採用している方法をご案内いたします。)

まず家賃収入3千万から収益還元法の考え方で算出します。また収益ビルの所在地によって違いますが、今回は都内と言うことですから、流通が可能な収益ビルの利回りを10%と想定し逆算します。
また、このビルの維持コスト、保証金(テナントから預かった債務)、テナントの退出リスクなどを家賃の30%とします。
・家賃収入3千万円×70%(100%-コストなどの割合30%)=2,100万円
・2,100万円÷利回り10%=2億1千万円

この算出された額2億1千万円を、この収益ビルの不動産評価と言います。

もちろん建物も機械設備も古くなりますので、融資期間が長ければ目減りする分のリスクを考えないといけませんので、
・5年以内の短期間の融資の場合で75~85%
・5年以上の長期間の融資の場合で65~70%
が大体不動産評価額に対する融資額の掛け目となります。

今回は5年以内の融資で掛け目を80%とすると、融資の可能額は
・2億1千万円×80%=1億6千800万円
この金額が融資が可能なマックスの額となります。

実際は、建物の実地監査やテナントの質などでマイナス点があれば減額されますし、
実際に監査をした結果、機械設備がリニューアルされていたり、メインテナンスが行き届いていたりすれば増額されることもあります。

このように算出された融資の可能額から、既に付いている抵当権などを差し引いた担保余剰分が実際に融資可能となります。

皆様の中には、このような融資の金利は高いと思われる方もいらっしゃると思います。
確かに銀行よりは一般的に高いのですが、先日もお話をしましたように、融資を受ける会社の格付けによっては都市銀行の融資でも年利で9%なんていう場合もあるのが現状ですから、一概にファイナンス会社の金利が高いとは言えません。

現在弊社で案内しているファイナンス会社の金利水準は、会社により物件により違いますが、概ね年利3%台後半~10%弱です。
ただ銀行や信金からの融資には存在しない、事務手数料(融資額の1~2%)や繰り上げ返済の時に適応されるペナルティー(繰り上げ返済時の融資残高の1~3%)などがありますので、この部分は高コストとなりますので注意が必要です。

明日もこの続きをご案内いたします。