融資を受けるために 5
3月4日今日は「融資を受けにくくする勘定科目」についてご案内をします。
堅苦しいような題名ですが、重要なポイントですのでお付き合い下さい。
融資の可否に自己資本率(資本の部/総資本)の高低が多大な影響を与えることについては再三お話をしている通りですが、いくら貸借対照表上、自己資本率が高くても、資産計上されている資産が本当に資産なのかどうか?あるいは計上されている額が妥当な額なのかどうかを銀行は厳しく審査をします。
固定資産は資産として分かりやすいのですが、流動資産については、その勘定科目の存在と状況によっては、我々が見ても怪しいと思ってしまうことが往々にしてあります。
まず金額が大きいと計上されているだけでまずいのが貸付金です。
社長、社長の親族などへの場合は、実際は役員報酬ではないかと思われ資産額から差し引かれます。
他社、他人への場合も、「なぜお金を貸すことになったのか?」ということが必ず審査段階で質問され、事業上の合理的な説明ができない場合、この点だけで融資を断わられることが多く、なぜかと言うと親しい会社や個人と、資金の融通をし合っているのではないかと疑われ、銀行は融資をした資金がこの融通資金にされてしまうのではないかと懸念するからです。
また合理的な説明ができたとしても、貸付額が全く返済されていなかったり、
金利を取っていない場合は、回収のできない資産、つまり資産ではないと判断され、当然自己資本率が下がって融資の可能性は低くなります。
このことは売掛金や仮払金でも同様な判断をされます。
売掛金も何期にわたって回収されていないような場合は、実際は回収できない売掛金と判断され、やはり自己資本率を下げてしまいます。
また仮払金の場合,仮に支払った資金なのですから、長期間にわたること自体が不自然ですし、まして額が大きいと貸付金同様、計上されているだけでかなり融資はヤバクなります。
またこの3つの流動資産は、現金、商品とともに粉飾決算をした場合に、不自然な状況(売上に比較して急に大きくなっている)になりがちなところですので、日常から不自然と思われるような状況になっていないか絶えずチェックする必要があるところです。
さらに売掛金については回収期間(サイト)が長いと現預金に比べて売掛金の額が大きくなりがちです。この売掛金の回収スピードについても融資の重要な判断ポイントになっているようですので、理想論かもしれませんが、できるだけ回収期間の短くなるようなビジネスモデルにできないか日常的に検討されることをお薦めいたします。
銀行は融資にあたって、財務内容の数字の良し悪しも見ますが、さらに透明性もかなり重要視していることは確かだと思いますので、特に売掛金など流動資産の状況を絶えずチェックすることは、融資を受けるにあたって非常に重要なポイントであるとご認識下さい。