融資を受けるために 2 | 思うように資金調達ができない方へ

融資を受けるために 2

3月1日

今回は、前回お話をしました融資を受けるための3つの最低条件の続きです。

融資を受ける場合、銀行がチェックしていると思われる中で重要なポイントをご案内したいと思います。

①役員の過去の金融上のトラブル履歴
②融資を難しくすると思われる会社の状況
③融資の可能性が業種業態により違う
④融資を受けにくくする勘定科目
の順番にご案内いたします。

まず今日は「①役員の過去の金融上のトラブル履歴」のお話です。

この件は銀行の守秘条項と思われますので、本当にチェックしているのかどうか?どのようにチェックしているのかどうか?などは、全く公表されていませんし、我々にも正式に伝えられている事ではありません。
ひょっとすると銀行は、この部分を書かれること自体、嫌がる部分なのかもしれません。
ですから、今日は全く私の独断と偏見で書かれた私見と思ってください。
間違った見解かもしれませんが、経験上推量できることを書きます。



銀行によってこの部分はシークレットですし、銀行によってチェック方法が違うように思われます。
なぜなら同じ会社なのに、銀行によって違った対応になることが時々あるからです。

財務内容が良いのに融資を断わられることが時々あります。
このような場合、弊社では違う銀行に打診することが多いのですが、融資OK、しかも良い条件で融資が行われる場合も結構あります。

財務内容に対する見解の相違かとも思いますが、時々、打診した日、もっと極端な場合は、社名を伝えた瞬間、「この会社は行内ルールに合わないので融資はできない」というような場合があります。

まず、銀行それぞれのルールで、会社、代表者、役員と監査役の方々の過去の金融上の履歴を照会することは確かだと思われます。

よくこの段階で問題になるのは次の3つです。
・打診をしている銀行との過去のトラブル(不渡り、代位弁済、債務不履行、リスケなど)の有無
・保証協会とのトラブルの有無(代位弁済、債務不履行など)
・他の銀行、信用金庫とのトラブル(不渡り、代位弁済、債務不履行、リスケなど)の有無

それから、次のポイントも多分このことが引っかかったかなと思われるケースです。
・主に代表者の個人の債務(消費者金融、カードローン、商工ローン、街金などの借入状況)
・手形の乱発や手形事故(よく分かるなと思われるときがあります。)
・主に代表者の刑事事件の履歴(よく分かるなと思われるときがあります。)

それと、考え方によっては、くだらないと思われる、次のようなことも融資阻害ポイントになることがあるようです。それは顧客の銀行に対する心象の問題です。
過去に同じ銀行の他のセクションに融資の申込をしたときに、態度が悪かったとか、文句が多かったとか、打診途中で連絡が取れなくなったとか、このようなことが銀行の心象を悪くするようです。

また短期間に同じ銀行に再三打診して断わられているような場合も問題になることが良くあります。

テレビでも金融関係の番組に出演されていた方の会社のお手伝いをしたことがあるのですが、ある銀行に打診したところ、上記でも書きましたように、社名を伝えただけで、銀行の担当者は「当行はこの方には融資しないことになっています。」と瞬時に答えたことがあります。
財務内容も確かに融資すれすれの印象でしたが、この対応は「何なんだろう?」と思ったものでした。
後日この社長から聞いたところ、私どもがお手伝いした1年位前に、弊社で打診した法人営業部とは違う、別の同じ銀行の法人営業部に打診された時、審査が通らない理由を、何度も質問したところ回答をしないので、感情的に席を立ったことがあったらしいのです。またこの社長もすぐに感情的にになる癖があり、悪いことに、その後間を置かず、別の法人営業部にも打診して、同じような状況になったらしく、このことで、多分その銀行独自のブラックリストに登録されていると予想されます。
その後、この社長を他の銀行にご案内をしたところ、融資を受けることができたことからも、銀行独自の情報データはあると確信するところです。

このような銀行の措置には釈然としない部分もあるのですが、現実的には銀行に感情的になっても得はないと、ご注意願いたいと思います。

以上のほかにも、事業内容や財務内容以外に融資の阻害要因になっていることは様々ありますが、主なものはこのようなところです。

この部分のご質問は、公開ではされにくい、またお答えしにくい場合もありますので、bhycom@hotmail.com にいただいても結構です。
私に分かるようなことであれば、ご案内したいと思いますので、お気軽にご連絡下さい。