条件の満たない資金調達は絶対にあり得ない | 思うように資金調達ができない方へ

条件の満たない資金調達は絶対にあり得ない

2月24日

資金調達を銀行やファイナンス会社からの融資に限った場合、以前書いたように、3つの要素の各条件のいずれかをクリアしないと絶対に融資を受けることはできません。

その3つの要素とは次の通りです。
1.直前3期と直近の財務内容の信頼性。(格付け)
2.土地など担保の信頼性。
3.代表者及び連帯保証人の信頼性。

今日も関東の地方都市に拠点を置くパチンコホール経営者と面談をさせていただいたのですが、(今日のことでリアルすぎるため詳細は書けませんが)、要するに現時点では、上記3つの要素をすべてクリアできない状況でした。

ところが「今年の5月にオープンする新しい店舗開設のために、数千万円の融資をどうしても受けたい。どうしても調達できないと困る。」というご相談でした。

土地などの担保や社外の保証人は準備できないと言うことですから、財務内容を良くする以外に、金融機関からの借入はできないので、2年くらいかけて会社の組織と財務内容の改善をすすめ、5月の新店オープンのための借入は、社長の人脈の方や取引先からの調達か、あるいは割賦支払いなどでしのぐしかないとお伝えしました。

この社長、付き添いの顧問税理士の方、社長の相談相手の大手生保の中間管理職の方の3名は、社長のお知り合いからの調達と不動産を担保提供する方を探すと言うことでお帰りになりましたが、社長の表情は「これらのことは無理だ」と語っていました。

これからがよくあるケースで、違うコンサルタントや人脈の限り手を尽くして融資をしてくれる金融機関を探し回わる方が多いのです。

意地悪で言うのではありませんが、無理なものは無理で、短期間に現状の財務内容のまま、担保なし、保証人なしで貸す金融機関は100%ないというのが現状なのです。

ところが金融機関を探し回っていると、「十分可能です」というコンサルタントや先生(何の先生か?ですが・・・)が必ず現れてきます。

話を聞いた後「やはり無理です」と、無理なことを無理と言ってくれるコンサルタントなら良いのですが、次のようなうそ(場合によってはコンサルタント自身ができると信じている場合もあります)を言うのが意外と多いので要注意なのです。

2種類いまして、権威型コンサルタントと、無能じらしコンサルタントと、この融合型もいます。

◆権威型コンサルタント
・政治家、著名人、銀行のトップと親しい人から金融機関に言ってもらうと一発で融資が決まる。
・政治団体、組合、宗教団体が団体交渉力で無理な融資でも、融資を受けるようにしてくれる。

この権威型の多くは、先にお礼、運動費、入会金、加盟料の名目で数万円~数百万円の着手金的な支払いが必要であったり、融資ができた場合には、法律違反の高額な、場合によっては融資額の30%も、更に最悪な場合は、領収書発行なしの条件で手数料の支払いを求められたりすることがあります。
ほぼ融資が実行されることはなく、結局のところ着手金を商売としているとしか思えないことが多いので要注意です。

◆無能、じらしコンサルタント
権威型のようにお金を先に取ったりせず、まじめに銀行に打診したりはするのですが、持ち込む金融機関の数が少なかったりするため、全く金融機関のニーズと違う案件を持ち込んだり、もともと無理な財務内容なのに持ち込むため、融資は99%出ることはありません。
ただこの手の方は、駄目と言う結論が分かっていても、なぜかもったいぶると言うか、クロージングをしないで、「検討中」「検討中」と年中言ってる方が多いので不思議です。これも大変迷惑な話ですので要注意です。

いずれにしても社長はできるはずのない融資を待ち続けてしまい、事業の予定を大幅に狂わしてしまうのです。
ひどい場合(実話です)権威型のコンサルタントから融資実行が決定したと言われ、この融資をあてにして、土地購入の契約締結と手付金の支払いをしてしまい、融資がうそであったため、手付金1億円をなくした方がいます。この方の会社はこのことが引き金になって半年後に倒産してしまいました。

もちろん、できもしない融資を「できる」というコンサルタントは一番悪いのに決まっていますが、このようなコンサルタントにつけ込まれる社長の責任も大きいと思います。

資金調達は、無理なものはどこに持って行っても無理ということを肝に銘じていただき、冷静に次善の策をお考えになり、騙されて着手金を取られたり、経営判断を間違わないようになさって欲しいと思います。

資金調達で怪しいと思われた場合は、お気軽にコメント下さい。少しはご参考になるお話をさせていただけると思います。