その②です♪
ベッドに腰掛けたままのシエルは、ふといつもと違う視線を感じ、顔を上に向けた。
その直後、セバスチャンの顔が間近に迫りそのままキスを、された。
『…??』
いきなり唇を奪われたシエルは、目を見開いたまま動けずにいる。
やがて、静かに離れたセバスチャンは、
「今のはお休みのキスでございます。…では、失礼致します。マイロード」
シエルは、セバスチャンが部屋を出て行くのを、ただ黙って見ていた。
そこでようやく、自分が今何をされたのかと気付いた。
今のは、同じお休みのキスでも、子供の頃よく両親がしてくれたのとは違う気がする。
シエルは、セバスチャンが触れた唇を指でなぞり、何故か無性に腹が立って来た。
『全くあいつは…っ。一体どういうつもりなんだっ』
その後ベッドに潜り込んだシエルだが、なかなか寝付かれずにいた。
―翌朝。
「おはようございます。坊ちゃん。今日はお目覚めになるのが遅うございましたね」
シエルは、憮然とした顔で差し出された紅茶のカップを受け取る。
「…どうなさいました?」
「どうしたじゃない。昨夜のせいでなかなか眠れなかったんだっ」
「ああ…。あの事ですか」
セバスチャンはシエルの前に跪き、
「昨夜の私のした事が、主人の睡眠の妨げになるとは…。執事として失格です。申し訳ありません」
「その事はいい。それより何で急にあんな事をしたんだ」
セバスチャンはおもむろに立ち上がり、いつになく真剣な表情で口を開く。
「これは執事としてあるまじき事なのですが…。聞いて頂けますか」
「あ、ああ…。言ってみろ」
その表情に、半ば気圧されたシエルは先を促した。
「…私は、貴方をもっと身近で感じたい。今夜一晩だけでも、貴方と共に過ごす事をお許し下さい」
その言葉にシエルはすぐには答えず、空のカップを皿へ戻しながら、
「それは、お前の言う契約の一部なのか」
「いえ…。これはあくまで私の意思です」
セバスチャンのその真剣な眼差しを受け止め、シエルはこくりと頷く。
「いいぞ。…今の僕があるのは、お前のおかげだと思っている。あの時からずっと、お前が傍に居てくれたからだ。…共に過ごすというのがどんなのかは知らんが、お前の好きにしろ」
思いもよらぬ主人からの嬉しい感謝の言葉に、セバスチャンは表情を緩ませ深々と頭を下げた。
「ありがとうございます。坊ちゃん…。このような嬉しいお言葉を頂けるとは…」
「いや…。さて、そろそろ着替えて朝食にするか。今日も予定が詰まってるんだろう?」
「はい。さようでございます」
身支度を整えたシエルは、セバスチャンと共に寝室を出た。
そして、食堂へと歩きながらさっきセバスチャンが言った事を考えていた。
―共に過ごすというのはどういう意味だ?昨夜のキスといい、ただ一緒に居るというのとは違う気がする。…ま、それも今夜になれば分かるだろう。
「どうされました。坊ちゃん」
振り返ると、セバスチャンがいつもと変わらぬ笑みでそこに居た…。
―続く―
スイマセン!またもや続いてしまいました(>_<) 次こそ初Hですp(^^)q
なるべく早く仕上がるよう頑張りますので、それまでどうかお付き合い下さい\^o^/