美容室向けに求人広告や人材派遣事業を展開する、株式会社セイファートさんが、ついに上場されました。
セイファートさんは、ある意味、美容業界向けベンチャーの走りのような存在です。
設立３０周年というタイミングでのIPOとなりますが、セイファートさん、そして代表取締役社長の長谷川さんに対しては、勝手ながら深い思い入れがあります。
というのも、当社が創業して現在の路線を目指す渦中で、私自身、長谷川社長から大きな影響を受けてきたからです。
◆まずは創業時
異業界からの参入であった当社は、得意のマーケティングと広告で一気に認知を獲得していく、という戦略をもっていました。
ところが、です。
広告を申し込んだ当時の美容業界誌/ジャーナルからは、全て広告掲載を断られました。
「そうか、信用がないからか」ということで、広告代金の全額前払いも提案しましたが、それでも全く話にならないのです。
実は掲載できない理由は、「美容業界誌」のほとんどは、その販売と流通を“美容ディーラー”に頼っており、当社のビジネスモデルが美容ディーラーのビジネスの障害になり競合になる、と考えられたからだったのです。いわゆる、忖度ってやつですね(笑)。
そんな状況下で、唯一広告掲載を認めてくれて、事業自体にも「これは面白いね！」と大いに関心を持ってくださったのが、美容師求人媒体「リクエストQJ」を発刊する(株)セイファートの長谷川社長だったのです（2003年の話です）。
今となっては笑い話ですが、その初対面の時には「株式交換で当社のグループ会社になって、一緒に上場を目指さないか！？」との熱いオファーも頂いていました。
その際には、「大変ありがたいお話ですが、まずは自分たちで出来るとこまでやってみたい。初対面でいきなり結婚を申し込まれても躊躇するので、まずはお友達から始めさせてください。」と答えました(笑)
セイファートさんの発行する「リクエストQJ」での広告展開が認められたことで、当社とそのビジネスモデルの知名度、認知度は一気に広がりました。本当に感謝してもしきれないぐらいで、そこから１０年間ぐらいは、ずっと「リクエストＱＪ」の表4広告を継続していたものです。
それにしても当時から長谷川社長は、非常に情熱的でベンチャー魂を持っていて、容姿も含め本当に輝いており、私にとってあこがれの存在、目標になったのでした。
◆そして当社事業が軌道に乗ってきた頃
当社の創業から２～3年が経過して業績が順調に伸び、利益がしっかりと出せるようになったとき、「本気で上場を目指すべきか、あるいは非上場で自由経営（=公私混同という意味含むw）で行くべきか？」で大いに迷いました。
すでにビューティガレージ創業時のプレスリリースで、「株式公開を目指します！」とは書いていたものの、その時点ではある意味「夢のような話/妄想」みたいなもので、固い意志ではなかったのです。
そんなときに久しぶりに長谷川社長に会うと、「当然上場を目指すのですよね？ IPOを通してもっともっと高みを志すべきですよ！」との熱いお言葉を頂きました。なんだか甘い「自由で楽な選択肢」に、徐々に心惹かれつつあった自分が恥ずかしくなったものです。。。
実際、「上場をてこに、立派な会社を作り、大義を成し遂げよう！」と私が意思を固める時に、長谷川社長の言葉が大きく影響したと言っても過言ではありません。
◆セイファートさん自身の上場までの道のり
そんなわけで、ある意味私の師匠のような存在であった長谷川社長。
ものすごいビジョナリストであり、いつも新しい事業、将来への熱いビジョンを語っていました。
実際かなり早い段階から、美容業界ベンチャーの先頭ランナーとして、様々なことに挑まれていたのです。
思い起こすだけでも、店舗デザイン事業の内製化、美容室検索サイトの立ち上げ、美容師専門SNSの立ち上げ、ブライダル事業への挑戦、中国市場への挑戦、ホールディングス化による持ち株会社主体の組織再編等々、スピーディかつ積極果敢にチャレンジされていました。
もちろん、すべてが順風満帆だったわけではないようです。
私の知る限りにおいても、様々な困難にも直面してこられていました。心が折れそうな、本当に苦しい局面が何度もあったように思います。
(よく飲みながら語り合いました！)
ですが、そこを長谷川社長はじめ役職員皆様の努力で乗り越え、長い苦難の道のりでもあきらめることなくしっかりとV字回復を果たし、ついには今回の上場実現までこられたということが、すごいと思うのです。
本当に心から敬意を表したいと思います。
そしてこの上場を契機に、セイファートさんのこれからの大いなる発展を願ってやみません。
長谷川社長、おめでとうございます！
これからも、大いに美容業界の変革に邁進していきましょう！