当社は2024年4月30日付で、美容業界向け出版社である「株式会社女性モード社」を、M&Aによりグループ子会社化致しました。
女性モード社は、1960年創業の老舗出版社であり、「HAIRMODE」や「美容の経営プラン」といった美容業界向け月刊誌の発行や、各種美容関連書籍の発行等を行っている会社です。

この女性モード社が、当社グループ入りしたということはかなりの驚きをもって受け止められたようで、美容業界界隈ではそれなりに話題になっている模様です。
ただ話題になっているだけなら良いのですが、この事実を好まない、憤慨している方々も一定数いらっしゃるようです。。。
というのも、グループ入りのニュースが出た直後から、女性モード社に対してかなり厳しい事案が続いているのです。
タイアップ広告の取り止め、各種広告の出稿停止、JHA(日本最大のヘアーコンテスト)共催・審査員からの除外、その他様々な圧力等々...
女性モード社は、美容業界向け出版社であることから、その雑誌や書籍の販売流通の大半を美容問屋や美容ディーラーに頼っています。また、収入のもう一つの柱である広告面では、美容メーカーからの出稿が多くを占めている状況です。
つまり流通を頼る美容ディーラーや、広告を出してくれるメーカーから睨まれたら、事業継続がかなり困難になるビジネスモデルなのです。
当社グループ入りしたことを好ましく思わない方々は、どうも「ビューティガレージが情報を操作し、メディアとしての中立性・公平性がなくなる」と考えているようです。
要は我々が、「女性モード社をBGのプロパガンダ媒体にしてしまうのではないか」、という懸念なのかと思います。
答えは「NO」です。
今回、女性モード社がグループ入りした背景には、特別な事情があったのです。
M&Aする前の女性モード社の親会社は、株式会社美容経済新聞社さんであり、2023年にファンドより買収し、既存のエステ向け事業とヘアサロン事業を連携融合させることで大きなシナジーを出していこうとされていたようです。
しかしながら、実際にはなかなかその成果が出せず、子会社であった女性モード社の資金繰りに窮する事態にまで追い込まれていたようなのです。そこで、女性モード社株式を引き受けてくれて(買収)、さらに運転資金も注入してくれる企業を探されていたのです。
つまり、なんとか女性モード社の事業継続のために美容業界内外で引受先を探してきた結果、当社に話が持ち込まれた、という経緯なのです(我々が能動的に仕掛けた訳では決してありません)。
正直申し上げて、当社は元々乗り気ではありませんでした。
というのも前述した通り、当社グループ入りすると、美容業界の流通関係者や一部メーカーからの反発をくらい、収益が更に悪化することが懸念されたからです。
それに当社は既にビュートピアというWEBメディアを運営しており、さらにメディアを買収したいというような考えは、さらさらもっていなかったからです。
ですが、ですが、です。
このままだと、美容業界で長い歴史を持つ老舗出版社の女性モード社が倒産してしまい、美容師さんや美容サロンにとってなくてはならない存在である雑誌や書籍が消えてしまう、というのはあまりにもよろしくないことだと感じたのです。
美容業界に属する一員として、今こそ我々が手を差し伸べるべきではないか、と自問自答しました。
出版社やメディアを持つ、と考えるとその意義を明確化しにくいところはあったのですが、女性モード社の事業コンセプトとして「美容業界向けの教育事業」「美容師さんの応援事業」という側面に着目すると、充分当社と事業シナジーも出せるのではないかと考えました(特に教育領域では当社サービスはまだまだ不十分のため)。また、女性モード社の保有する編集力やコンテンツ制作力には十分な価値があると感じたのです(他サービスでの活用)。
そして何よりも、当社が女性モード社の事業継続を支援すること自体が、少なからず美容業界への貢献になり、恩返しになるのではないかと考えたというのが、嘘偽りない気持ちです。
こうやって説明すると「そんな甘っちょろい考えでグループ化したのか!」と、当社の株主様にはお叱りを受けそうですが、もちろん勝算あってのM&Aですのでそこはご安心ください(笑)。
ビューティガレージは、女性モード社がもっともっと価値あるメディアに進化し、美容サロン業界の教育面で貢献できるようになることをバックアップしてまいります。女性モード社の事業継続のためにも、当社が女性モード社に一層多くの広告を出稿したり、流通量増加への努力を行ったりしていく必要があるとは思っております。そして何か新規事業等でのコンテンツ制作や編集委託等も行ってシナジーを生み出していきたいな、とも考えております。
ですが、編集面や記事方針等に口出しするような考えは毛頭ございません。
株式会社女性モード社は、これからも公正で中立なメディアとして、自主独立した形で運営されていきます。
どうかその辺の事情と方針をお汲み取り頂き、株式会社女性モード社に対して、引き続きのご支援ご厚情を賜りますようどうぞよろしくお願い申し上げます。
株式会社ビューティガレージ
代表取締役CEO兼COO
野村秀輝