NHK「光る君へ」で平安中期の安倍晴明が天文学者として天皇の占いをしていますが、平安初期の空海は遣唐使として2年間長安で天文学も学びました。それを「宿曜経」として翻訳しており、安倍晴明はそれも使って占っています。


宿曜経には黄道12宮(太陽の方向を12等分した12星座と同じ)と白道27宿(月の方向を27等分した月の満ち欠けと同じ)と日月五星7曜(日月火水木金土と同じ)があります。
日月五星の名前は太陽、太陰(月)、熒惑(火星)、辰星(水星)、歳星(木星)、太白(金星)、鎮星(土星)と書いてあります。
黄道12宮の名前は白羊宮(牡羊座)、青牛宮(牡牛座)、陰陽宮(双子座)、巨蟹宮(蟹座)、獅子宮(獅子座)、小女宮(乙女座)、秤量宮(天秤座)、蝎虫宮(蠍座)、人馬宮(射手座)、磨羯宮(山羊座)、宝瓶宮(水瓶座)、雙魚宮(魚座)と書いてあります。
7曜は明治時代に西洋から入って来たと思っている人が多いと思いますが、江戸時代に徳川家康が宿曜経を禁止した為です。宿曜経の占いは良く当たるので、天下転覆を狙った人に悪用されるのを恐れた為です。
空海は死後に天皇から「弘法大師」という贈り名を付けられ、真言宗では空海を「遍照金剛」という称号で呼んでいます。
一粒万倍日以外に吉日が12日ありますが、その中の鬼宿日は宿曜経から来ていて、28日毎にやって来ます。