「流れに身を任せるのではなく、物心がついたときから、織田家のために何ができるかを考えてきた人と捉えてからは、役をつかみやすくなった」という北川。
「もし男で産まれたら、自分も戦力になりたいと思ったであろう強さがある。織田家の一員であることに誇りを持ち、自分なりに家や兄に尽くしたいと考え、気高く生きた人なのだと思います」と話した。
「市にとっての信長の存在とは?」と聞かれると、「信長の妹ではありますが、この作品では弟のような感覚があります。どんなに頑張ってもかなわない。けれど、『自分もこんな人になりたい』と尊敬して、背中を追い続けてきたのではないかと思います」とコメント。
また、「岡田さんが演じる信長は絶対的な王者感があって、『この人には逆らえない』という圧倒的なオ-ラがあります。血を分けた兄ではあっても、何を言い出すのか分からない怖さはあったでしょうけれど、市にとってはずっと憧れだったのだろうと思います」と想像した。
岡田とはこれが初共演。北川は「信長姿の岡田さんと初めて現場でお会いしたとき、ぞくっとしました。最初のリハ-サルでは、緊張からか、おなかから声が出せなかったのを覚えています。でも、市はそんな信長とも長年付き合ってきたのだなと思って。岡田さんがいてくださることで、市としてもより一層強い気持ちでいようと思えます」と語った。
市が思いを寄せる家康(元康)については、「初めは身近に完璧な兄がいながら、なぜ市は家康に引かれたのか疑問でした。でも幼い頃、川で溺れた市を助けてくれたシ-ンでも分かるように、家康には身分や家は関係なく市を気にかけてくれる、誰にでも分け隔てのない優しさや、自分を偽らないピュアな真っすぐさがある。寝返り、裏切り合いの戦国時代ですし、特に織田家は『勝つか負けるか』『0か100か」という価値観。そんな中、全く異なる感覚を持ったところに引かれたのだろうと今は思っています」と語った。
17歳で雑誌「Seventeen」でモデルデビュー。同時に2003年の東映映画「美少女戦士セーラームーン」のオーディションにも合格。セーラーマーズ役に抜てきされたが、「セーラームーン」卒業後は仕事がゼロに。 「女優に専念したくて、いっぱいオーディションを受けて、いっぱい落ちて…。CMもそうだし、ドラマとか映画とかたくさんオーディションに行って」と北川。 「もちろん、すごくへたくそだし、自分で見ても作品を乱してるのかなと思うことの方が多くて、監督が『こんなんじゃダメだ』と言われると、ダメなんだと分かりやすいけど、でも、怒られて落ち込むし、『いいよ、そこに立っていてくれて、セリフ吐いていてくれれば』って言われたら、吐くだけで終わるんですけど、諦められてるんだなっていう悲しさもあるし、どっちにしたって悲しいことが多くて、ああ、自分、本当ダメなんだなって」と振り返った。
『家売るオンナ』(いえうるオンナ)は、2016年7月13日から9月14日まで日本テレビ系「水曜ドラマ」枠で放送された日本のテレビドラマである。
主人公の"サンチー"が目を釣り上げて「GO!!」と叫ぶ場面でおなじみ。北川景子主演の連続ドラマ「家売るオンナ」、スペシャルドラマ「帰ってきた家売るオンナ」、「家売るオンナの逆襲」(すべて日本テレビ系)が日テレプラスで一挙放送される。不動産仲介会社を舞台に「私に売れない家はありません」と断言するスーパー営業ウーマン・三軒家万智(北川)の活躍を描くこのシリーズ。
万智はテーコー不動産のオフィスで、やる気がない後輩の白洲美加(イモトアヤコ)に有無を言わせず営業に送り出し、お人好しの庭野聖司(工藤阿須加)のことは「だから、庭野には家が売れない」とばっさり切る。美人だが喜怒哀楽を見せない鉄仮面で、愛想笑いもせず、お客にビシバシと決めつけ口調でアドバイスし、家を売っていく。脚本家の大石静らが生み出したこの痛快なヒロインは、北川の新たなハマり役となった。