「母の涙・・・」
母の日であった。・・・
我が大野家は父の49日であり、納骨を行った。
迷いながらもご先祖様が眠る、郊外の墓に向かう。
そこに生前に建てた両親の墓がご先祖様の墓の横にある。
木立の中の墓なので木の葉や木の枝が御影石の上に積もっている。
実家から持ち込んだ箒で掃く。綺麗になった。素直になんか嬉しい。
清々しい気分である。
納骨室に父の遺骨を納める。・・・室の前に座り込んだ母が最後の別れ・・・
涙ぐむ母の後ろ姿は、父への愛の証である。・・・そう思う。
結婚後の60年近くの生活では、僕たち子供にも言えない様々な事があったと思う。
「もう、そんな事はどうでもいい!」・・・夫婦としての歳月が「愛」を育み、僕らも育って来たのだ。・・・そんな両親のもとに生を授かったことはとても幸せな事なんだ!
母の涙は父への愛の証・・・母に「有難う。」
天国に旅立った父へ「有難う。」