CASA(精子運動分析装置)の導入が決定いたしました
CASAとは、AIが精子濃度や運動率を自動解析する機器の事を言います。
これまでの精液検査はWHO検査項目(精液量、精子濃度、運動率、正常形態率)のみの、培養士が計算盤を用いる検査でしたが、CASAの導入により平均速度・直進速度・直進性・頭部振幅といった「人では測定する事が困難な精子機能」を評価する事が可能になります。
〇平均速度・・・精子進行方向性速度の平均値
〇直進速度・・・真っすぐに引いた直線に沿って精子頭部が始めに通過した点と最後に通過した点の間の平均速度
〇直進性・・・直進速度/平均速度
〇頭部振幅・・・精子頭部の平均進路に対する横方向へのずれの大きさ
ただ、機械が自動で測定するとなるとどれくらい信用していいものなのか疑問に思いますよね。CASAには以下の報告があります。
”手動で行う方法に比べて、遥かに客観的に正確に再現性のある測定が可能となる”
Menkveld et al,1990
”自動化された方法による評価の正確性及び再現性の誤差は7%以内である”
Garrett & Baker , 1995
女性側に原因が無く精液所見にも異常が見られなくても、妊娠に繋がらず長く険しい不妊治療の道のりを歩んでいらっしゃるご夫婦もいらっしゃいます。その為、精子機能をより詳しく評価する必要があります。
これまでメーカーと打ち合わせも兼ねて準備に長い時間をかけておりましたが6月より運用開始予定です。
自費診療5,000円となります。過去に当院で検査された方も他院で一度検査された方も、再検査できますので是非ご検討してみてください。