Q.320
中国・唐時代の文化について、適切な説明は?

①グプタ朝様式の影響を受けた仏像が造像され、ペルシア風の唐三彩が焼かれた

②王義之が行書と草書を交えた行草体の表現を完成させた

③敦煌莫高窟が開かれ、イランの王侯の坐法に基づく交脚の姿で表された本尊を祀る石窟がある

④儒教・道教・仏教が融合した思想・宗教感が固まる中、水墨山水画が完成された

 

 

 

 

答え ①
グプタ朝様式の影響を受けた仏像が造像され、ペルシア風の唐三彩が焼かれた

 

 

中央アジアに及ぶ広大な版図を領した

王朝(618-907)キラキラ

 

ペルシアやインド 中央アジアからの

影響を取り込みながら

国際色豊かな文化が栄えますビックリマーク

 

 

唐王朝 地図

660年頃

3玖巧仔, CC BY 3.0, via Wikimedia Commons

 

 

仏像などの彫刻では

隋代までの痩身の中国風に代わり

 

インド・グプタ様式をベースとした

豊満柔和

均整のとれたプロポーション

のものがつくられるようになりますキラキラ

 

👇こんな感じです

 

宝慶寺石仏群

《十一面観音立像龕(がん)》 

 

 

理想的な写実主義が完成していきます音譜

 

 

 

 

陶器では

唐三彩(とうさんさい)が焼かれますビックリマーク

 

白地に緑  褐色  藍色などの釉(うわぐすり)で

文様をあらわした陶器で

おもに副葬品としつくられたもの目 


 

唐三彩 三彩駝楽人

《三彩駝楽人》 H65.5㎝

8世紀前半 中国社会科学院考古研究所 

 

ラクダの背に4人の人物

琵琶を持つ人物と中央に立っている人物は

豊かな髭に深い目鼻立ちの胡人です目

 

シルクロード「砂漠の船」とよばれたラクダ🐪

 

ペルシャなど西からの商人

ラクダに乗って中国へ訪れた様子がわかりますね音譜

 

 

 

そして

これら唐の高度な文化や文物を

日本へ伝えたのが遣唐使ですねウインク

 

 

 

 

 

出題:知る、わかる、みえる 美術検定2級問題[応用編 intermediate] 美術出版社 2021 

参考図書

続 西洋・日本美術史の基本 美術出版社 2018

芸術教養シリーズ3 中国の美術と工芸 アジアの芸術史 造形篇I 金子典正編 幻冬舎 2013