続きです音譜

 

【資料】
昭和初期までは大正時代の自由な空気が続き、自己の表現を模索する画家たちの新しい表現が画壇をにぎわせていました。またヨーロッパの共産主義思想やシュルレアリスムももたらされ、新たな芸術運動が起きます。しかし、徐々に社会は戦争へ向かい、軍部による思想統制が激化し、芸術家たちの表現の自由は次第になくなっていきました。画材も不足する中で、従軍画家として現地に赴く画家も大勢いました。

 

 

Q.275
第二次大戦中は日本で戦争記録画を制作しましたが、それが原因で戦後は日本から出て、フランス国籍を取得した画家は?

①梅原龍三郎

②川端龍子

③藤田嗣治

④小磯良平

 

 

 

 

答え ③ 藤田嗣治(ふじた つぐはる/1886~1968)

 

 

藤田嗣治

1926年

 

藤田嗣治というと

 

乳白色の絵肌で 

国際的評価を受けている

エコール・ド・パリの代表作家ですが音譜

 

 

 

 

戦争中は帰国し

 

従軍画家として戦地に派遣され

作戦記録画を多数手掛けましたビックリマーク

 

藤田嗣治

陸軍美術協会理事長時代の藤田

 

代表作

《アッツ島玉砕》 1943年

 

戦場の残酷さを濃密に描いています…

 

 

 

戦後 「戦争画」 をめぐり

戦争画家の無節操さを非難する声があがりますあせる

 

藤田は

国民的義務を遂行したにすぎないと反論するも

 

さらなる批判中傷などを嫌がり

日本を離れます汗

 

1955年以降はフランスに永住しています フランス

 

 

 

《アッツ島玉砕》についてはこちらもキラキラ

 

 

 

 

藤田嗣治 宮本三郎 小磯良平

1942年

左が藤田

右は昨日出てきた宮本三郎ビックリマーク

下は小磯良平

 

 

 

 

 

 

出題:美術検定2級問題集ー応用編:アートの知見を広げる 美術出版社 2019

参考図書

改訂版 西洋・日本美術史の基本 美術検定1・2・3級公式テキスト 美術出版社 2019

続 西洋・日本美術史の基本 美術出版社 2018

増補新装 カラー版日本美術史 辻惟雄監修 美術出版社 2020

芸術教養シリーズ8 アジア・アフリカと新しい潮流 近現代の芸術史 造形篇II 林洋子編 幻冬舎 2013