続きです音譜

 

【資料】
明治の日本画の近代化は、分派していた伝統的な絵画が「絵画」という概念へ統合されていく過程にみることができます。東京ではフェノロサと岡倉天心が、京都では丸山・四条派が中心となって近代の日本画を主導し、美術教育の制度も整えていきました(a)。一方で町絵師を出自とする画家たち(b)も独自の境地を拓いていきます。明治後期には、西洋美術の影響を吸収しながら日本の伝統を解釈し直した画家たちが、古典回帰的な作品(c)を発表しました。

 

 

Q.267
下線部(b)の代表的な画家の1人、河鍋暁斎の説明としてふさわしいものは?

①横浜で洋画の手ほどきを受け「光線画」を考案し、社会の動きを光と影を巧みに配した木版画で表現

②狩野派出身だが、さまざまな画風を学び、歴史人物画を得意とした。『前賢故実』を出版し、近代絵画史にも貢献

③歌川国芳に浮世絵を学んだ後、狩野派で学ぶ。確かな筆力と奔放でユーモアあふれる画風が市井の人気を集めた

④歌川国芳に師事し「血みどろ絵」と呼ばれる残酷描写で有名、菊池容斎に私淑し、歴史画でも才を見せた

 

 

河鍋暁斎 花鳥図

《花鳥図》 

1881年 東京国立博物館

出典:国立文化財機構所蔵品統合検索システム
https://colbase.nich.go.jp/collection_items/tnm/A-261?locale=ja

 

 

 

答え ③
歌川国芳に浮世絵を学んだ後狩野派で学ぶ。確かな筆力と奔放でユーモアあふれる画風が市井の人気を集めた

 

 

河鍋暁斎(かわなべきょうさい/1831~89)

河鍋暁斎

 

 

7歳歌川国芳に師事ビックリマーク

10歳狩野派にも学んでいますびっくり

 

狩野派浮世絵を交えて 独特の画風を展開キラキラ

 

花鳥画 から 山水画  幽霊画

仏画  戯画など

さまざまな画題を描いています音譜

 

 

河鍋暁斎 閻魔と地獄大夫図

《閻魔と地獄大夫図》

 

 

 

河鍋暁斎 百鬼夜行

《百鬼夜行》

 

 

 

河鍋暁斎 応需詳細楽画 第三 化々学校

《応需詳細楽画 第三 化々学校》 

1874年 

 

 

 

暁斎

ジョサイア・コンドル日本画を教えていますビックリマーク

 

ジョサイア・コンドル

工部大学校で教えるために

イギリスから招かれた建築家

上野博物館鹿鳴館の設計をした人 ですねウインク

 

コンドル暁斎に弟子入りし

 

2人はとても親しく交流したようです音譜

 

 

 

 

 

 

出題:美術検定2級問題集ー応用編:アートの知見を広げる 美術出版社 2019

参考図書

改訂版 西洋・日本美術史の基本 美術検定1・2・3級公式テキスト 美術出版社 2019

続 西洋・日本美術史の基本 美術出版社 2018

増補新装 カラー版日本美術史 辻惟雄監修 美術出版社 2020

芸術教養シリーズ2 飾りと遊びの豊かなかたち 日本の芸術史 造形篇II 栗本徳子編 幻冬舎 2013