資料を読んで答えよニコニコ

 

【資料】
インドを起源とした仏教の宗派である密教は、唐時代の中国で隆盛を極めました。空海は9世紀に唐に留学し、宗派の正当な流れを継承しました。両界曼荼羅と真言五祖像を授けられて帰国した空海は、日本に密教(真言宗)を伝えました。一方、同じく唐で密教を学んだ最澄も天台や禅も含めた総合的な教えを日本に持ち帰りました。これらの動きにより、平安時代前半には密教文化が花開きました。

 

 

Q.193
曼荼羅の語源となった、サンスクリット語の「マンダラ」の本来の意味は?

①方形

②星形

③三角

④円輪

 

 

高雄曼荼羅 両界曼荼羅

両界曼荼羅(高雄曼荼羅)

829~833年頃 神護寺(京都)

 

よく見えませんが目

現存最古の両界曼荼羅ですキラキラ

 

 

 

答え ④ 円輪

 

「マンダラ」

サンスクリット語で円板・円輪の意味ビックリマーク

 

インド仏教の多様な思想を統合した

神秘的な教えである密教

 

唐時代の中国で隆盛を極めましたキラキラ

 

その密教が唱える

仏の悟りの境地である

宇宙の真理を表しているのが「曼荼羅」です音譜

 

 

平安時代となった804年

 

(794年桓武天皇が都を平安京へ移してから

鎌倉幕府成立までが平安時代ですね)

 

空海遣唐使船唐へ渡りますビックリマーク

 

 

空海

空海

 

 

長安で

当時の高僧 恵果(えか・けいか)に学び

 

恵果

恵果

奈良国立博物館蔵 

 

 

伝法灌頂(でんぽうがんじょう)を受けて

密教の正当な継承者となりますびっくりキラキラ

 

伝法灌頂とは

高僧である阿闍梨(あじゃり)の位を授ける儀式

 

これを受けて初めて

正式な僧侶と認められますビックリマーク

 

 

806年の帰国の際に

両界曼荼羅真言五祖像を授けられて

日本での布教を許されましたキラキラ

 

 

空海嵯峨天皇の帰依をうけて

高野山に金剛峯寺(こんごうぶじ)を創建キラキラ

 

都には東寺(とうじ)を賜り

立体曼荼羅を表した講堂を造営キラキラ

 

 

密教は天皇や貴族の支持を得て

仏教美術の主流となりました目

 

 

 

 

 

 

 

Q.194
曼荼羅の説明として最もふさわしいものは?

①弥勒菩薩が衆生を救うためにこの世に下生する姿を表すもの

②密教において諸仏が集まる様子を図式的に表す

③神仏習合の思想を表す造形である

④釈迦の伝説を説いた経典である

 

 

 

答え ②
密教において諸仏が集まる様子を図式的に表したもの

 

本尊を中心として 諸尊の集まりを

円形の区画の中に

体系的に配列して描かれていますビックリマーク

 

 

悟りの世界を表した

「胎蔵界曼荼羅(たいぞうかいまんだら)

 

智慧の世界を表した

「金剛界曼荼羅(こんごうかいまんだら)が知られます音譜

 

 

《両界曼荼羅図》 のうち 「胎蔵界」  

9世紀後半 東寺(京都) 国宝

 

 

 

《両界曼荼羅図》 のうち「金剛界」 

9世紀後半 東寺(京都) 国宝


 

 

 

 

 

出題:美術検定2級問題集ー応用編:アートの知見を広げる 美術出版社 2019

参考図書

改訂版 西洋・日本美術史の基本 美術検定1・2・3級公式テキスト (株)美術出版社 2019

続 西洋・日本美術史の基本 美術出版社 2018

増補新装 カラー版 西洋美術史 美術出版社 2021

増補新装 カラー版日本美術史 辻惟雄監修 美術出版社 2020

 

 

 

 

 

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