昨日の続きですニコニコ

 

【資料】

第二次世界大戦後のパリには、戦争体験がもたらした生への視座を、激しい身振りや非具象的な表現で描く自己追求的な絵画の動きが現れます。平行して、アメリカやヨーロッパ、日本でも同様の絵画傾向が見られました。とくにアメリカの抽象表現主義では、大画面での構成が展開しました。

 

 

Q.151

下図を制作したグループ「コブラ」の名称は、参加作家の出身都市の頭文字を取ったもの。関係する都市は?

①パリ

②コペンハーゲン

③ベルリン

④ロンドン

 

 

カレル・アペル《荒れ模様の風景》

1967年 油彩・キャンヴァス

130x195㎝ マーサ・ジャクソン・ギャラリー(NY)

 

 

 

答え ② コペンハーゲン

 

「コブラ(CoBrA)」は 

 

オランダベルギーなど

北欧で起きた芸術運動ビックリマーク

 

アンフォルメルとほぼ同時期ですキラキラ

 

 

コブラ近代美術館

コブラ近代美術館

 

 

民族芸術

児童画からのインスピレーションでキラキラ

 

強い色彩

自由奔放な原始的造形

抽象と具象の交錯

エネルギーに満ちた激しい表現 が特徴ですビックリマーク

 

 

メンバー本拠地である

 

 コペンハーゲン  Copenhagen

 ブリュッセル  Brussels

 アムステルダム  Amsterdam

 

それぞれの頭文字をとってCoBrA です びっくり音譜

 

 

1948年に結成

1951年までの短い期間ですが

強烈なインパクトを残していますキラキラ

 

パリやニューヨークからは

離れたところで展開した動きです目

 

 

 

代表する作家の

カレル・アペル(1921-2006)キラキラ

カレル・アペル

Marcel Antonisse / Anefo, CC BY-SA 3.0 NL, via Wikimedia Commons

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/e/e7/Karel_Appel_%281982%29.jpg

 

 

オランダの画家キラキラ

 

無意識的な世界の表現を追求して

鮮烈な色彩変形させた表現を展開ビックリマーク

 

パリでミシェル・タピエ(アンフォルメルの名づけ親でしたねウインク)と出会って

アンフォルメルに参加しています音譜

 

 

カレル・アペル

野外彫刻

 

 

その他アベルの作品はこちらをキラキラ

 

 

 

 

 

 

 

Q.152

下図のような染み込み(ステイン)で「ヴェール」絵画を制作した画家は?

①ジャクソン・ポロック

②エドワード・ホッパー

③リー・クラスナー

④モーリス・ルイス

 

画像はこちらで確認をキラキラ

《アルファPi》 

1960年 油彩・カンヴァス 

200.4×449.6㎝

メトロポリタン美術館(NY)

 

 

 

答え ④ モーリス・ルイス(1912-1962)

 

アメリカの画家キラキラ

 

「ヴェール」絵画とは

色彩の幕(ヴェール)が下りているように見える絵画のことビックリマーク

 

薄く溶いた絵具

下地の施されていないキャンヴァスに

たっぷり流して色を染み込ませていく

「ステイニング」という技法を使った絵画ですびっくり

 

カンヴァスの向きを変えながら広げてゆく

独特の手法です目ビックリマーク

 

 

この手法を探求したのが

モーリス・ルイス(1912-62)

 

 

その他ルイスヴェールシリーズキラキラ

https://www.wikiart.org/en/morris-louis/all-works#!#filterName:Series_veil,resultType:masonry

 

 

ルイス

染みの形や色彩の配置を変えつつ

この方法を探求し続けます音譜

 

やがて色彩の重なりをやめて

色の帯を斜めに垂れ流す手法に至り目

 

設問の作品

 《アルファPi》のような作品を展開キラキラ

 

 

さらにはストライプシリーズへと向かっていますビックリマーク

 

 

 

 

 

 

 

出題:美術検定2級問題集ー応用編:アートの知見を広げる 美術出版社 2019

参考図書

改訂版 西洋・日本美術史の基本 美術検定1・2・3級公式テキスト (株)美術出版社 2019

続 西洋・日本美術史の基本 美術出版社 2018

増補新装 カラー版 西洋美術史 美術出版社 2021

芸術教養シリーズ7 欧米のモダニズムとその後の運動 近現代の芸術史 造形篇I 林洋子編 幻冬舎 2013