昨日の続きですニコニコ

 

【資料】

新素材を用い、装飾性を排して機能性を追求したモダニズム建築は、その展開基準としてドイツ工作連盟バウハウスの動きがありました。また、1928年に開催された近代建築国際会議が、その理念の確立に重要な役割を果たしたといわれています。この会議には、バウハウスの初代校長グロピウス、3代目の校長ファン・デル・ローエル・コルビュジエら28人のヨーロッパの建築家が参加しました。

 

 

Q.147

「住宅は住むための機械である」という言葉を残したのは?

①ル・コルビュジエ

②バックミンスター・フラー

③フランク・ロイド・ライト

④ブルーノ・タウト

 

 

 

 

答え ① ル・コルビュジエ(1887-1965)

 

ル・コルビュジエ

1964年

 

スイス出身

モダニズム建築の巨匠キラキラ

 

フランスを中心に活躍

 

「家は住むための機械」という言葉のもとで

機能的な建築をめざします

 

 

彼が開発した工法ドミノ・システム

柱によって上層を支える構造目

 

重厚な壁が必要ないため

建築設計は飛躍的に自由なものとなりましたビックリマーク

 

 

国立西洋美術館 ル・コルビュジエ

国立西洋美術館(上野)

1959年基本設計

663highland, CC BY-SA 3.0 , via Wikimedia Commons

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/9/9d/National_museum_of_western_art05s3200.jpg

 

 

 

 

 

 

 

 

ル・コルビュジエ

jeanbaptisteparis from Cambridge, MA, USA, CC BY-SA 2.0, via Wikimedia Commons

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/e/ee/Villa_Savoye_%288237925975%29.jpg

 

 

 

昨日の問題に

建築家の残した言葉が4つありました目

 

「装飾は罪悪である」といったのは

アドルフ・ロースでしたねウインク

 

「神は細部に宿る」 ファン・デル・ローエ (次の問題にでてきます音譜

 

「形態は機能に従う」 ルイス・サリヴァンキラキラ

 

そして今日の

「住宅は住むための機械である」 ル・コルビュジエ

です音譜

 

 

 

 

 

 

 

Q.148

モダニズム建築の特徴として正しいものは?

①装飾性のない、機能性と合理性を追求した、直線的な立方体の建物

②幾何学的で優美な形態を持ち、装飾性にあふれた建物

③装飾性や折衷性、過剰性などの回復を目指した建物

④非線的な手法が採用され、幾何学でアンバランスな形態の建物

 

ミース・ファン・デル・ローエ アパート

ミース・ファン・デル・ローエ

ワイゼンホーフ・ジードルンク展のアパート 1927年

 

 

 

答え ①

装飾性のない機能性と合理性を追求した直線的な立方体の建物

 

モダニズム建築の始まりは

 

1907年に

ミュンヘンで結成されたドイツ工作連盟キラキラ

 

1919年にワイマールで

設立された造形学校バウハウスですビックリマーク

 

 

上のアパートは

ドイツ工作連盟主催の住宅展覧会で建設された

モダニズム建築の実験住宅群のひとつ びっくり

 

ミース・ファン・デル・ローエ

全体計画を立てて

 

ル・コルビュジエグロピウス

17人の建築家が参加キラキラ

 

様々な住宅が建設されました音譜

 

 

ワイゼンホーフ・ジードルンクの

住宅群はこちらをキラキラ

 

 

 

 

ミース・ファン・デル・ローエ(1886-1969)

ミース・ファン・デル・ローエ

ドイツの建築家

 

ル・コルビュジエ

フランク・ロイド・ライトと共に

近代建築の3代巨匠キラキラ

 

 

 

ドイツ工作連盟についてはこちらを

3級Q.137キラキラ

 

 

 

そして1928年に開催された

CIAM(近代建築国際会議)

モダニズム建築の理念確立の重要な場となりましたキラキラ

 

その会議に出席したのが

バウハウスの初代校長グロピウス

3代目の校長でもあったミース・ファン・デル・ローエ

ル・コルビュジエら24人のヨーロッパの建築家ですビックリマーク

 

 

1928年最初の会議 ラ・サラ(スイス)

出展https://commons.wikimedia.org/wiki/File:CIAM_1928_-_La_Sarraz.png

 

 

彼らが追求した

機能的・合理的装飾のない建築

 

各国へと広まり 受け継がれて

モダニズム建築と呼ばれるようになりました音譜

 

 

 

シーグラムビル

シーグラムビル

出展https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Seagrambuilding.jpg

 

 

世界中に広まった

ガラスによるオフィスビルを

初めて提案したのが

ミース・ファン・デル・ローエですキラキラ

 

 

 

バウハウスについてはこちらをウインクキラキラ

 

 

 

 

 

ちなみに他の答えの特徴は…

 

②幾何学的で優美な形態を持ち、装飾性にあふれた建物

 →アール・デコ様式

 

③装飾性や折衷性、過剰性などの回復を目指した建物

 →ポストモダン建築

 

④非線的な手法が採用され、幾何学でアンバランスな形態の建物

 →脱構造主義建築

 

 

 

 

 

 

出題:美術検定2級問題集ー応用編:アートの知見を広げる 美術出版社 2019

参考図書

改訂版 西洋・日本美術史の基本 美術検定1・2・3級公式テキスト (株)美術出版社 2019

続 西洋・日本美術史の基本 美術出版社 2018

増補新装 カラー版 西洋美術史 美術出版社 2021

芸術教養シリーズ7 欧米のモダニズムとその後の運動 近現代の芸術史 造形篇I 林洋子編 幻冬舎 2013