資料を読んで答えよニコニコ

 

【資料】

ヨーロッパの世紀末には、象徴主義の影響を受けた「分離派」の運動がドイツ語圏で相次ぎます。1892年にシュトゥックらが伝統にとらわれない芸術表現を目指し、閉鎖的な美術組織のミュンヘン芸術家協会から分離し、自分たちで展覧会活動などに取り組みます。続いて、ウィーンベルリンでも分離派が形成されました。各地の分離派は過去の様式にとらわれず、美術、デザイン、工芸、建築など総合芸術運動として展開しました。

 

 

Q.105

下図を描いた画家がおもに活躍した都市は?

①ウィーン

②ベルリン

③ミュンヘン

④モスクワ

 

エゴン・シーレ ほおずきの実のある自画像

エゴン・シーレ

《ほおずきの実のある自画像》

1912年 32.2x39.8㎝

レオポルド美術館(ウィーン)

 

 

 

答え ① ウィーン

 

エゴン・シーレ(1890-1918)キラキラ

エゴン・シーレ

 

オーストリアを代表する画家

 

ウィーン分離派クリムトの門下ビックリマーク

 

 

優れたデッサン力で

エロティシズム孤独さのある人物画を

数多く描いていますキラキラ

 

エゴン・シーレ ヌード

《ヌード》 1917年

 

 

エゴン・シーレ 抱擁

《抱擁》 1917年

 

 

200点近い自画像ビックリマーク

エゴン・シーレ 二重自画像

《二重自画像》 1915年 

 

 

 

分離派

19世紀末のドイツ語圏における芸術改革運動ビックリマーク

 

各地の保守化した 

旧体制の美術組織から分離 脱却して

 

伝統にとらわれない

総合的な芸術表現を求めましたキラキラ

 

 

 

拠点となった分離派館 (ゼツェッション)

分離派館

分離派館

ヨーゼフ・マリア・オルブリヒ設計 1898年

 

 

植物的な装飾で

金色の月桂樹の葉のドームびっくり

 

 

クリムト ベートーベンフリーズ

クリムト 《ベートーヴェンフリーズ》 

1901-02年

 

 

ベートーヴェンの「交響曲第九番」をテーマに

分離派展覧会のために制作した壁画です音譜

 

クリムト

 

 

 

 

 

 

 

Q.106

1889年に結成されたベルリン分離派の会長は?

①マックス・スレフォークト

②マックス・リーバーマン

③グスタフ・クリムト

④フランツ・フォン・シトゥック

 

 

答え ②

マックス・リーバーマン(1847-1935)キラキラ

 

マックス・リーバーマン

1904年

 

リーバーマン

ドイツの印象主義を代表する画家

 

パリでバルビゾン派の影響を受けて

自然主義的な作風を確立しますキラキラ

 

 

その後 ミュンヘン  ベルリン で活動し

ベルリン分離派の創設を先導しますキラキラ

 

マックス・リーバーマン ブラネンブルクの郊外のパブ

《ブラネンブルクの郊外のパブ》 1893年 

 

 

マックス・リーバーマン 画家のアトリエ

《画家のアトリエ》 1902

 

 

 

ベルリン分離派

 

ミュンヘン分離派(1892年)(Q.102キラキラ

ウィーン分離派(1897年)に続いて

 

1899年に結成されていますビックリマーク

 

 

第2回分離派展

1900年 第2回の分離派展

(右から2番目がリーバーマン)

 

 

 

 

 

 

出題:美術検定2級問題集ー応用編:アートの知見を広げる 美術出版社 2019

参考図書

改訂版 西洋・日本美術史の基本 美術検定1・2・3級公式テキスト (株)美術出版社 2019

続 西洋・日本美術史の基本 美術出版社 2018

増補新装 カラー版 西洋美術史 美術出版社 2021

芸術教養シリーズ6 盛期ルネサンスから十九世紀末まで 西洋の芸術史 造形篇II 水野千依編 幻冬舎 2013