中世美術のまとめを
中世の美術はローマ帝国での
キリスト教弾圧時代から始まります
◇初期キリスト教の美術
2-7世紀
西ヨーロッパ
ローマ帝国にキリスト教が広まりつつあった頃の美術
カタコンベ(地下墓所)
密やかな祈りのための美術
313年にキリスト教が正式に認められる
◇ビザンティンの美術
4-15世紀
東ローマ帝国(東ヨーロッパ)
初期キリスト教美術に
東方美術が加わったもの
330年にコンスタンティヌス帝が
ビザンティウム(のちのコンスタンティノーブルで
現イスタンブール)へ首都を移し
政治や文化の中心が
東方へ移ったことで生れた美術
重々しい立派な様式と鮮やかな色彩
ぜいたくな装飾性
建築は大ドームとモザイク壁画が特徴
アヤ(ハギア)・ソフィア大聖堂 532-37
サン・ヴィターレ聖堂 547年 モザイク
8~9世紀 イコノクラスム(聖像破壊運動)
843年 イコンの正統性が再認識される
《ウラディミールの聖母》
◇初期中世の美術
5~10世紀
ドイツ・フランス・アイルランド
476年西ローマ帝国が滅んだ後に
北方のゲルマン民族のフランク王国が
勢力を伸ばします
ローマ美術とケルン、ゲルマン民族の伝統、
ビザンティンが融合した美術です
ケルト美術
複雑な装飾文様、装飾写本
《ケルズの書》
ミロヴィング朝
象嵌などによる貴金属工芸品
《ヒルデリーヒ1世の宝物》
カロリング朝
《アダの福音書》
◇ロマネスクの美術
11~12世紀
「ロマネスク」とは「ローマ風」
キリスト教の影響力も飛躍的に発展
聖地巡礼が盛んになります
ロマネスク教会堂の特徴は
構造を支えるための重厚な石壁
開口部が小さく内部は暗い
サント=マドレーヌ大聖堂(フランス)
サン=セルナン大聖堂(フランス)
◇ゴシックの美術
ゴシック建築は12世紀頃から
ヨーロッパ北方を中心に広がります
建築技術の向上で
開口部や窓が大きくなります
内部空間が明るくなり高さも増しました
シャトル大聖堂
窓の装飾には
ステンドグラスが多用されました
文化の担い手に
裕福な町人や知識人、信徒が加わり
キリスト教の布教とともに
美術が各地に広まっていきます
国際ゴシック
14世紀後半
地域を超えた芸術の交流により
ヨーロッパ各地の宮廷に生まれた
共通の華やかな様式
豪華で装飾的
繊細な描写
5月 ランブール兄弟
明日からルネサンスです
画像はWikipediaより