注文してから7ヶ月間待ちに待った新車がようやく納車されたので、国立市にある谷保天満宮(やぼてんまんぐう)で車のお祓いをしていただきました。
JR南武線の駅「谷保」が「やほ」という駅名なので、この地域も「やほ」といつしか呼ばれるようになったらしいのですが、本来は「やぼ」だそうです。
明治41年8月1日に、有栖川宮の先導にて我が国初の遠乗会(ロング・ドライブツアー)が多摩の谷保天満宮を目的地として催されました。有栖川宮が運転するイギリス製「ダラック号」を始め、日本初の国産ガソリン自動車「タクリー号」の合計11台が隊列を組んで走行したそうです。
この催しものが無事に行われたために、谷保天満宮は「交通安全の神様」としても知られるようになりました。
タクリー号は有栖川宮が所有するダラック号をまねて作られましたが、電機部品の一部とタイヤ以外は全て日本製だったそうです。最高時速は16kmで、「ガタクリ、ガタクリ」とのんびり走るところから「タクリー号」という愛称が付けられたとのことです。
この遠乗会の模様の新聞記事が残っていて、昼食会場は谷保天満宮境内にある梅林だったそうです。この昼食会で未来の日本におけるモータリゼーションについて大いに語られたとのこと。約100年後の日本の自動車産業の状況をどれだけの人が予想したでしょうか?
昼食会ではビールも振るまわれたそうです。つまり、帰りは完全な飲酒運転ということになりますね。(笑)しかしながら、最大時速が16kmだったら問題なかったでしょう。
ところで、谷保天満宮は亀戸天神社、湯島天満宮と並び関東三大天神と呼ばれています。
菅原道真は九州の太宰府に左遷されましたが、道真の三男・道武はこの谷保の地に流されたそうです。道真の死後、道武が父を祀る廟を建てたことが谷保天満宮の始まりとされ、東日本では最古の天神様という位置づけです。
ちょうど受験シーズンの最後ということもあり、多くの合格祈願の絵馬が掛かっていました。