出石神社(兵庫県) | yampoo 御朱印集めの旅 

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御朱印を集める旅を始めました。

山陰道の一之宮を本格的に巡ろうと思い、兵庫県の豊岡市にやってきました。

車を走らせていたら、田んぼの上を大型の鳥が飛んでいました。何という鳥だろうと考えていたら、豊岡はコウノトリの郷であることを思い出しました。一度は絶滅したコウノトリですが、今はこうやって豊岡の自然と人の営みのなかに溶け込み、普通に飛んでいる姿を見て感激しました。

 

但馬国の一之宮は出石(いずし)神社です。

現在、出石町は豊岡市に併合されていますが、但馬の小京都と言われる町並みを見ると、かつては城下町として栄えていたんだろうなぁと想像できます。

 

出石神社は大変興味深いお社です。

御祭神は天日槍命(あめのひぼこのみこと)で、天之日矛とも書きます。この神様はもともと新羅の王子だったのですが、奥さんに逃げられて、奥さんの実家がある日本まで追いかけてきたのです。

難波の比売許曽(ひめこそ)神社の阿加流比売神(あかるひめのかみ)がその奥さんです。

しかし、天日槍命は難波の神様に行く手を阻まれ、妻に会うことができません。諦めて、泣く泣く新羅に戻ろうと但馬に停泊していたところ、そのまま居ついてしまったのです。そして、但馬の前津見(さきつみ)という女性と結婚するのですが、その末裔のひとりが神功皇后です。

 

実は「比売許曽:ヒメコソ」は「ヒミコ」ではないかとという説があります。

しかし、「ヒミコ」=「日の巫女」の意で、人の名前ではなくて職掌のことではないかとも考えられます。つまり全国に「ヒミコ」はいて、あの魏志倭人伝の卑弥呼は「日の巫女」のひとりではないかということになります。

 

ところで、天日槍命は外国人でありながら、名前の頭に「天」が付き特別扱いの感じがします。

また、天日槍命(天之日矛)というのは「太陽神であり、金属の神様」という意味になります、天日槍命は一般的にはさほど知られてはいませんが、実は日本古代史のなかでキーパーソンのひとりかもしれません。

更には、渡来系の技術集団、秦氏そのものではないかとも言われています。山陰は砂鉄が多く取れるので、「金属の神様」には最適地と言えます。

地元の出石町では、但馬を開拓した神様として、そして「いっきゅうさん」と呼ばれ崇拝されています。