髙良大社(福岡県) | yampoo 御朱印集めの旅 

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筑後国の一之宮は福岡県久留米市の髙良山に鎮座されている髙良(こうら)大社です。

髙良山の標高は312mです。麓から山上にある神社の駐車場までは、上り坂を走るトレーニングとしてはちょうど良い距離で、大学の陸上部と思われるランナーたちが集団で走っている姿を見かけました。

境内から見える筑後平野の眺望は見事です。おそらく夜景も綺麗なことでしょう。

 

髙良大社の主祭神は髙良玉垂命(こうらたまたれのみこと)なのですが、実はこの神様が謎なのです。というのは、古事記や日本書紀に全く登場してこないからです。

一般的に、10月は日本中の神様が出雲に行くので「神無月」といいますが、久留米では「神存り月」と言うそうです。どうやら髙良大社の神様は天照大神や大国主命とは全く別系統なのか、もしくは、住民にとっては神様に一時も離れてもらいたくないのかもしれません。

 

髙良玉垂命とはいったい誰なんだろうというのは昔から諸説あるようです。

私が納得したのは以下の説です。

「玉垂命」の「玉」には白玉と赤玉があって、白玉とは潮干珠(しおひるたま)のことで、赤玉とは潮満珠(しおみつたま)のことだそうです。つまり「玉垂命」というのは潮の満ち引きを司る神様、「海神」ということになります。

しかし、久留米のあたりは内陸で海からは距離があります。それでは何故、「海神」なのか?

実は古代には、なんと玄界灘と有明海とを結ぶ水路があったそうなんです。久留米はその中間にあたります。

 

ところで、夜空を見上げると天の川がありますが、古代では今と違って綺麗に見えたことでしょう。

この天の川の中央部の少し細くなっている所に「カペラ星」というのがあって、天の川全体にとって極めて重要な位置づけをされています。

この「カペラ」を漢字では「髙良」と表記されていたそうなんです。

つまり、玄界灘と有明海を結ぶ水路を天の川に見立てたときに、この髙良大社がカペラに相当するというわけです。

髙良大社の近くには、「針摺瀬戸(はりずりのせと)」という玄界灘と有明海の潮の高さを調整した水域があったそうです。

 

髙良大社は天の川を連想することができる、何とも広大でロマンチックなお社です。