結局、昨日は何事も起こらず…


夫はいつも通りの時間に帰宅し

「ただいま…おはよう」と言って

掃除に取り掛かり

私の作った昼食を平らげ…


娘の爪を切ってやると

娘の手をひいて

散歩に出かけた


いつもの時間に

いつも通りのルーティンをこなす夫


まだ夫は何も知らないのか

それとも

知った上での事?


ピロリは何も伝えていないのだろうか

あの女が…

そんな筈はない


新しい男が払う?

あの女に

そんな男が新たに現れる訳もないし

それが可能な額でもない


ただ…


決められた期日までに満額を支払い

あとは知らん顔

これをされるのが一番困る


不倫の詳細もわからず

もちろん謝罪もなく

何の条件もつけられないまま

請求金額をまんま支払ったのだから

文句ないよね…と

あとは知らん顔


今やもう別れて

無関係になった夫に泣きつき

夫に支払わせようとあれこれ画策

そうなるに決まっていると…


だからこそ

不倫慰謝料金額としてはあり得ない額を請求

夫が今さら別れた女の為になど

支払う筈がないと踏んでの金額を提示した


まだホンマルの方が残っている

夫が恐れるのはむしろそちら

そちらがメイン


これはほんの序章に過ぎないと

夫だってわかっている


だからこそ

今さらピロリの事など

簡単には助けないだろう

(最終的には出すだろうけれど

それは闘いの末に…)


と、私は踏んでいる


ピロリと夫

もめれば良いと思った

奴の本性を知れば良いと…

(思い知ったからこそ別れたのかもしれないけど)


だけど夫は変わらない


何故?



これから?



嵐の前の静けさなのか…





わからない