施設に入ってから、数日が経ちました。

私は平日に用事を済ませるため施設に行き、日曜日には旦那さんと娘ちゃんを連れて、みんなで父に会いに行きました。

施設で過ごすようになった父は、私たちが行くと、ちょっとした冗談を言って笑わせてくれることもありました。

でも、病院を退院する頃から、ろれつが回りにくくなり、声も以前のようには出しにくくなっていました。

もともと補聴器をつけていて、耳も聞こえづらい。

そして右目は白内障で、ほとんど見えません。

話すことも、聞くことも、見ることも。

少しずつ、できなくなっていくとが増えていました。

父にとっては、辛いことばかりだったんだろうなと思います。

それでも、私たちが面会に行くと、明るい顔をして、冗談を言おうとする。

そんな父の姿を見ていると、嬉しいような、切ないような、なんとも言えない複雑な気持ちになりました。

きっと父なりに、私たちに心配をかけないようにしていたのかもしれません。

今思えば、あの明るさは父の強さだったのかな。

それとも、私たちの前では最後まで「父親」でいたかったのかな。