2024年9月28日(土)第32節 VS 鹿島アントラーズ 湘南ベルマーレ公式サイト
ひとつの勝利に浮かれることなく
強い気持ちで次の試合に
手放しで喜ぶことはできないけれども、
よくひっくり返して、そのあと耐えてくれた。
いろんな意味で大きい勝利。
我々湘南が置かれている状況での勝利は、
普通の勝利とは同じ勝点3なんだけれども、
価値は全然異なる。
そんな勝利を全員で勝ち取れたことが
本当に嬉しい。
27分で0-2にされてあと、40分過ぎたころ、
AWAY磐田戦を思い出していた。
そのときはやられた側の立場だったけど、
前半終了間際の失点が逆転劇に繋がった。
だから、オウンゴールだろうが、なんでもいいから
前半終了間際に1点奪うことができたら
勝機はあると思っていた。
そんなときに鈴木章斗が決めてくれた。
そしてそのあとのキックオフ直後に前半終了。
本当にラストワンプレーで決めてくれたわけで。
自分の理想通りのタイミングでのゴールに、
「全然行ける」と思った。
もちろんそのあとの畑大雅、福田翔生のゴールも
大きな意味があるゴールなのだけれども、
それ以上にこの鈴木章斗のゴールには、本当に
とてつもなく大きな意味があった。
このゴールがなければ、後半の2ゴールは
なかったと思う。
ボールの受け方、そのあとの切り返し、
ファーに撃つと見せかけてのニアぶち抜きと、
本当にいいFWのムーブメントが詰まったゴール。
湘南のエースとなるべき男、鈴木章斗。
残り6試合で二桁ゴールに届くようくらい
ゴールを決めて、湘南を勝利に導いてほしい。
その鈴木章斗のゴールのきっかけとなった
鈴木淳之介。
センターライン付近でのキムミンテの縦パスを
鹿島にカットされ、鈴木優磨がボールを収めた。
後ろにキムミンテと大岩一貴がいたとは言え、
カウンターを受けるピンチだった。
そこを身体ごと向かって行って止めてくれた。
それを畑大雅が拾って縦へのスルーパスから
鈴木章斗のゴールときれいなカウンター返しと
なったわけで、これも大きなプレーだったと思う。
前節、自分のミスで勝点を落とす結果となった。
絶対に取り返すという強い思いを持った中で
迎えた試合だったであろう。
この鹿島戦は前半だけで交代してしまったが、
勇気を持って縦に行くなど、自分の良さ、長所も
それなりに表現できた試合だったと思う。
前節の借りを返したと言うには物足りないし、
前半で2失点しているからDFラインの1枚として
反省すべき結果ではあるけれども、
必要以上にミスを恐れることなく、勇気を持って、
前向きなプレーを続けてほしい。
そして久々の出場となった大岩一貴。
髙橋直也とは異なる良さを出してくれたと思う。
畑大雅のゴールに繋がる流れで、
小野瀬康介からのパスは関川郁万へ一直線。
しかしそれをすぐ奪い返したのは大岩一貴。
その数秒前に猛然と前線に上がってきていた。
髙橋直也は自分でボールを運んでくるタイプで、
そうしたプレーは大岩一貴にはないけれども、
大岩一貴には大岩一貴の良さがあるわけで、
この試合ではそれがいい結果になったと思う。
後半から松村晟怜を入れた理由として、
「やっぱり元々ディフェンダーなので、
守備のところでの対応を考えました。」と
山口智監督がコメントしている。
大岩一貴の起用もそうした一面もあったのかな、
と思う。
「良さ」やいいプレーが長く続かないところが
大岩一貴の難しいところではあるけれども、
昨年の残留争いを勝ち抜くことができたのは、
右CBとして大岩一貴がいい働きをしたからこそ。
今年も1ゴールだけでいいから決めてもらって、
勝利を呼び込んでほしいと思う。
11月最後の試合、最終節の前節。相手は横浜。
(FMとFCが違うけど…)。条件は揃っている。
ゴール決めて、こっちに走って来てくれ!
セットプレーでの失点、上福元直人の選択ミスと
反省すべき点は相変わらず多い。
勝ったからいいということは、当然ながら、ない。
でもそんなことは選手はもちろんのこと、
山口智監督を始め、コーチングスタッフたちも
わかっていること。
そうした話は酒のつまみにするだけにして、
試合中は責めないほうがいいかな…と思う。
ゴール裏にいるサポーターは、一緒に戦う立場。
一緒にミスを取り戻すつもりでいないとね。
試合中は「下向くな!取り返せ!」という前向きな
雰囲気を発信したいと思う。
この勝利で消化した試合の数に差がある問題は
少しだけ解決することができた。とは言え、
まだまだ全然安心できる状況ではない。
劇的な勝利をしても、得られる勝点は3だけ。
まだまだ何も得たわけでもない。
油断すれば、あっという間に飲み込まれる世界。
ひとつの勝利に浮かれることなく、
強い気持ちで、次の試合に挑む必要がある。
勝利も敗北もいつまでも引きずるのではなく、
しっかりと切り替えないといけない。
次はAWAY東京V戦。
天皇杯で勝利したものの、その試合で
HOMEの借りを返したとは自分は思っていない。
リーグ戦での借りは、リーグ戦できっちり返す。
借りを返して、来季、自分たちがいるべき場所を
自分たちの力で手に入れる。
そのために全身全霊をささげて、
選手はピッチでプレーして、サポーターは緩めず、
切れずに魂こめた声を送るだけ。
とにかく勝利という結果のために、
自分たちがやれることを「本気で」やるだけ。
「本気」でやらないと、通じるものも通じない。
スタジアムで選手が目の前にいる間は、
とにかく勝利に向かって前向きな雰囲気を
発信するゴール裏を作り上げたい。
試合終了まで気持ちを切らすことなく、どんな
状況であっても、緩めることも諦めることもなく、
最後までやりきろう。ピッチもスタンドも。
おれたち湘南はもっとやれる。