VITPILENは最初からフェンダーレスだ。
というか、本来そこにあるはずのナンバープレート、ナンバー灯、リフレクター、ウインカー、泥除けがない。
それはVITPILENの特徴でもある、"矢"のように尖ったリアエンドを演出するためである。
しかしそのためにそれらはスイングアームに移設を余儀なくされ、バネ下重量増加という大きな犠牲を払うことになっている。
これはどう考えてもデメリットなので、従来ある位置に戻していたのだが、やはりそれはそれでVITPILENらしくない。
それで、普通一般的に言われるフェンダーレス化をすることにした。
- ナンバープレート取付部が後ろにアームなどで飛び出ないこと
- ウインカーはナンバープレートより車体前方(ナンバープレートの後ろ)にあること
- 既存の純正のウインカーが使えること
MNNTHBX Fender Eliminator
見てわかると思うのだが、MNNTHBXはナンバー灯が付けれないので、T-REXを選ぶことになった。
T-REXはUSのメーカーのサイトより購入した。
USの夏休みの時期を挟んでしまったので1ヶ月かかった。
これから話していくが、この商品には大きな問題が3つあった。
まず一つ目がナンバー穴のピッチがUSナンバープレートのサイズであること。
日本の125cc以上のバイクのネジ穴ピッチ(穴同士の距離)は120mmである。
T-REXの穴ピッチは140mmくらいあった。
これは120mmの位置に穴を開けなおすことで対処した。
二つ目の問題はナンバー灯が暗いこと。
当然ナンバー灯がないと整備不良違反であるばかりか車検も通らない。
国が決めた保安基準では以下になっている。
- 夜間後方20mの距離からナンバーの数字などが確認できること
- 灯光の色は、白色であること
- 明るさにムラがないこと
これがいいのはリフレクターも付いていることである。
リフレクターは7平方センチメートル以上ないと整備不良で車検には通らない。
これは17.6平方センチメートルあるのでOKだ。
これで部品は揃ったということで作業に取り掛かることにした。
そしてウインカーを移設すると、ナンバープレートが邪魔でウインカーが半分くらい隠れてしまうことがわかった。
VITPILENはUSモデルとEUモデルではウインカーの柄の長さが違うのだ。
これが三つめの問題である。
保安基準ではウインカーの中心が内側20度の角度で視認できなくてはならない。
つまり半分隠れているようでは整備不良で車検には通らないということ。
これに対処するにはウインカーのステーを延長しなくてはならない。
純正のウインカーにそのようなパーツはない。
ということからウインカーを交換しなくてはならなくなった。
3.ウインカーの選択
ここまできたら普通のLEDウインカーではなく、流行りのシーケンシャルウインカーにしたい。
通販サイトで検索するとピンからキリまである。
Eマーク付きであれば車検対応なので、あとはデザインでコレに決めた。
DAYTONAのD-Light STELLARⅡである。
そして延長ステーにPOSH Faithのエクステンションステー(40mm M8→M10)も購入した。
純正の穴がM10なのでこれでM8から変換もしてくれる優れものである。
付けるとこんな感じである。
青色で囲んだのが純正ウインカーで比較するために並べてみた。
延長ステーを付けるとDAYTONAのウインカーはナンバープレートより外に出ることがわかる。
次にコネクターの接続だが、純正のウインカーにはハイフラ防止の抵抗が付いていた。
これは取り外せないので、DAYTONAのウインカーにも付ける必要がある。
DAYTONAのウインカーは2.8Wである。
普通の電球ウインカーは10Wくらいあるので、計算をしやすくするために12Wの抵抗を計算する。
V×A=W なので、A=W÷Vということで、A=12÷12=1
R×A=Vなので、R=V÷Aということで、R=12÷1=12
つまり12Ωくらいの抵抗を繋げればいいわけだ。
AMAZONで15Ωがあったのでコレを買った。
しかしこれを繋いでもまったく点滅しない。
テスターを繋ぐとその原因がわかった。
入りの黒と出の黒を繋いでみたのだが、まったく抵抗が出ていない。
今度、入りを黒のままにして、出を黄色にした。
すると抵抗が出た。
ケーブルがテレコになっているのである。
説明書も付いてないのに、こんなのわかるか!と言いたい。
で、これが完成図である。
ナンバー灯を点灯させたらこんな感じである。
ウインカーはこんな感じである。
VITPILEN701にT-REXのフェンダーレスベースを付けている人はいないと思うので参考にしてくれたらと思う。