シングルエンジンはみなそうなのだが、低回転でギクシャクして安定性がない。
VITPILEN701はそれが顕著で3000回転以下は使えない。
5速で3000回転だと70キロも出てしまうので、街中では4速までしか使えない。
それをなんとかできないか考えて「ブースタープラグ」なるものに行き着いた。
EURODIRECTでは18700円なので、ECUチューニングとしては安い方だ。
これの仕組みは簡単で、外気温を実際より低くECUに伝えることにより、混合気を濃くするというものだ。
吸気温度センサーの間に入れるだけなので、簡単に取り付けができる。
実際に使っている人のレビューを見ると、以下のような感想が多い。
- 低回転時のトルクが向上し、1速上のギアが使えるようになった。
- 低速時のノッキングがなくなった。
- アクセルレスポンスが穏やかになり、乗りやすくなった。
- 社外マフラーでアフターファイヤーが減った。
- 1速上が使えるせいか、燃費はあまり変わらない。
デメリットとしては、メーターパネルに外気温センサーが付いていると、13-14℃くらい低く表示されてしまうことくらいか。
インプレでは良い言葉が目立つのだが、よーく考えると、現象的にみて、キャブ車でいえばチョークを引いているのと同じではないかと思った。
またアクセルレスポンスが穏やかってのは、走行モードをレインモードにしているのと同じではないかということ。
それで調べていくと海外のサイトで実際にダイノマシンでパフォーマンス計測をした記事があった。
この記事ではブースタープラグはぼったくりだと言っている。
ダイノマシンのグラフでは全体的にパワーが落ちているばかりではく、混合気が恐ろしく濃くなっているとのこと。
ひとそれぞれ意見はあると思うが、ワタシはこの記事に同意する。
ECUは外気温以外にもいろんなセンサーから情報を受け取っている。
スロットルセンサー、気圧センサー、カムセンサー、クランクセンサー、O2センサー、水温センサー、温度センサー、ノックセンサーなど。
それらを考慮すると、他のセンサーとの連携が正常に行われるのか不安である。
特にO2センサーは、ガスが濃くなるので確実に値が変わる。
その値を受け取ったECUはまともに動くのだろうか。。
メーカーはしっかりテストをして商品化しているので問題ないと思うのだが、ダイノマシンの結果を見る限りでは買う価値はないと思った。