適正価格 修理代
板金塗装業を営む方の為の適正な修理代について
修理代は品質と価格でそのサービスを提供する者が決めるもの。
まずこれが当たり前のことで
社会全般の常識であり
法律上の権利でも有ります。
以上は大前提ですので
今後の論調での基本となってます。
サービス料金(修理代金)は、
工数Xレバーレートというのが料金の決め方
*一般的とは社会全般に広く行きわたってること(普遍概念)
もう一度言いますが、
われわれ業種(自動車板金塗装業)のサービス料金(修理代金)は、
工数Xレバーレートというのが
料金の決め方で有ります。
*工数とは作業量を表す概念のことであります、
また作業時間と工数は基本的に違いが有ります.
われわれの仕事上
一定の作業を平準化して
一つの作業単位を工数として表します、
作業員の平準化した1時間の作業量を1工数と
定めた物が基準工数として
一般的な作業工数として認められたものとなります。
工数は一工程の作業に掛かる時間の作業時間の平準化したものであり、
多くの実態作業から導かれたものでなければなりません。
残念ながらこの分野において
われわれ業界には
必要なだけの実測データーが
有りませんでした。
従いまして、メーカーやその他機関が算出したデーターを
基にそれをそのまま使用するのか
改善や不備を修正して使用するしか有りません、
実際そのようにしてます。
*自社で独自に算定し
それを用いる事は
別にかまいませんが
それが社会の一般的になってるとは
認知されにくいという面が有ります。
レバーレートはどうして決めればいいのでしょうか、
企業には社会的使命と社会的責任が有ります
その説明はぬきにしますが、
企業が社会で認められ
社会に役立つためには
企業としての責任を履行する必要が有ります
企業として適正な価格で販売し適正な利益を確保するということ!
、
われわれ業界もそれは同じです、
板金塗装業のなかでも事故車復元修理という業態は
その使命や義務において
設備等の投資がより多く掛かります。
業界内でどれくらいの規模と設備と人員で
その業務を行えばよいのかの『モデル』を算定する必要が有ります、
それには工場内での人と設備・機器
それぞれの部分最適と全体最適を
考えあわせ算定する必要が有ります。
これまでの経験を元に
一つの雛形として提示してみます
業界内での規模も考え、
それらを考えあわせ計算し算定した結果
ひな形として最適な工場規模は
板金工3名
塗装工2名
フロント業務関係3名
事務1名
計9名(社長除く)という結論に達しました。
その工場の敷地面積は
工場ベイ100坪
車両置き場100坪
事務所等20坪計220坪ぐらい。
さ~、この規模で工場を一から始めたらどうなるか,
なお、レバーレートについてですがこれは、
決算書やその会社経営や個々の企業戦略上決められるべきものであり、
個々の企業の専権事項といえます。
すなわちレバーレートは基本的には
個々の企業で好き勝手に決めていい価格です。
ただし競争相手がある以上、
市場での価格はそれなりの幅で違いが出ますね。
好き勝手とはいきません。
前項では工場と設備の規模を理想値で算定しましたが、
その設備内容はといいますと
ブース1(800万)
修正機2面(1500万)
3次元計測器1器(500万)
スポット1器(300万
)ミグ溶接器(150万)
その他設備計(250万)
設備費合計3500万。(たぶんこれでも少なめです)
工場建屋と土地はリースとします、
リース代の条件として都市部工業地域
(場所で変わりますが一応基準として
70万/月で計算させていただきます年840万/年)
これらを何年で償却と考えるかで変わりますが
一応設備も有りますので償却年数を6年としての
設備時間単価を計算します。
3500万÷6年=583万/年とします、
年間法定労働時間が2040時間ですので
583万をその労働時間で割りますと
583万÷2040時間=2858円
現場(直接作業員5名)で割りますと
2858円÷5名=572円/Hとなります、
すなわち直接作業員一人当たり設備費として
何にもしなくても
時間当たり572円/人のコストが掛かるということです。
また年840万の地代などのリース料も
同じように計算しますと
840万÷2040時間÷5人=823円となります
地代等に時間当たり823円のコストが掛かってることになります。
上記合計572+823=1399円/hは
何もしなくても必要となる費用ですので、
工場のレバーレートに加算される基礎レートとなります。
レバーレートを計算するときに
必ず加算しなければならない最低料金です。
(これは個々の会社で当然違います、当たり前ですね)
すなわち
この雛形工場では
何もしなくても直接人員一人当たり1時間に1399円の
経費が掛かってるということになります
仕事が無くててもあってもい
この経費が基礎の価格として
レバーレートに加算されます
1399円覚えていてください
次回は人件費を加味して適正レバーレートを考えてみます。
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