月曜のオフィスから
エアロジェル っていうNASAが開発した新素材は面白いねえ、、、
99.8%が空気で出来ていて、光の屈折率が空気に近いために、
目の前でみても、輪郭がはっきりとわからないらしい、、、
でもこれ、1931年に既に開発されていたらしいけど、
誰もどう使っていいかわからずに、
ほとんど実用されていないみたいです。
建築の世界でいえば、初期のコルビュジエやミースの創造力は、当時の技術力を超えていた。
実現不可能なヴィジョンを社会に突きつけて、
彼らの夢に押されるように、
コンクリート、ガラス、鉄を用いた、近代建築の技術は発展したのだとしたら、
その逆転状況として、技術力だけが突っ走っていく先には何があるだろうか。
多分、ヒントは、文化的発展を犠牲にしてまでも技術革新を急ぐ、このNYにあるのかもしれない。
エスペラーテ、エスペランサ
村上龍の映画<KYOKO>のサントラを今朝聞いていた。
キューバ音楽。
テーマ曲は<エスペランサ>という曲で、スペイン語で、<希望>という意味。
そういえば、<エスペラーテ>っていうのは、<待つ>っていう意味なのだから、
スペイン語では<希望>の動詞形が<待つ>なのかー、、、なかなか洒落てるじゃん。
何らかの希望を待っている、ということじゃなくて、
待つこと、それ自体が希望なんだっていうことなのかな? いい感じ。
何かを待っていることを希望に思えるような映画だったなあ、確かに、<KYOKO>は。
幼い頃にダンスを教えてもらった、ホセに会うために、NYへと向かい、そこで彼が
エイズの末期患者だと知る。記憶力も弱まっていて、KYOKOのことも思い出せない。
でもKYOKOは絶望せずに、自然に記憶が蘇ってくる瞬間を<待つ>。そしてKYOKOは、
ホセの母親が<待つ>、フロリダまでホセを運ぶことを思い立つ。その旅の途上で、
ある事件の後、ホセはそっと呟く。
<KYOKO、大きくなったね>。
母親の元に着いたときにはホセはもう息を引き取っていたけども、
その母親に促され、自分とホセを結びつけた証である、キューバ音楽を求め、キューバへ
旅立つ。そこには、強烈で優しく、突き上げるような生きる喜びに溢れたビートが<待っていた>。
ホテル クロニクルズ
青山真治の新作。短編集。
エッチで知的な倦怠感がとてもいい。
装丁もシックな感じが◎。
<聴く者によっては、あるいはそれがあまりにナマナマしすぎて拒否反応を起こす者もある
だろう。商業として聞き易く洗練された音に慣らされた耳にとっては、あるいはそうかもし
れない。そういう向きには残念ながらお奨めはできない。バンドリーダーもきっと、ああそう、
ごめんね~、とだけ云っておしまいだろう。その人のせいではないのでだ、きっと。本来、
音楽がもっているプリミティブな何かを忘れ去り、行儀よく洗練することで共同体の暮らし
を円滑に進めるために作られる音楽の残滓のような音たち、エコー成分のみのような音
たちによって、このような本質的な、濃い原液のような「音」が排除されてきた結果であり、
そしてそれはそれで仕方のないことなのだ。>~「交響」










