私の住む学区では、
中学校に入った瞬間に、
どこの高校に入るか、
その後、進学を目指すかどうか、
どんな職業に就きたいか、
アンケートをとられる。
そこに親もコメントを書いて提出する。
中学校の入学式直後に、
ついこの前まで小学生だった子に、
なりたい職業と行きたい高校、大学名を書かせる。
大学名なんて東大、慶應、早稲田しか聞いたことがないような知識の浅い子に。笑
そして、
中学1年生の最初のテストでの順位、評定は、
中学3年生時点でもほぼ変わらず、そのまま横にスライドする形で、
中学卒業と高校受験を迎える。
メンタル不調などで上位から転落する子は時々いるが、
下位から急浮上する子は皆無。
中学3年間で、ほとんどの子が、美しいほどに全く成績が変わらない。
小学校では、のびのびと育てられ、
他人と競争することを避け、
優劣をつけることを避け、
運動会では100メートル走など個人に順位をつける競技が無くなり、
全員リレーや、手を繋いで一緒にゴールするような協調性重視の競技に変わり、
誰ひとりとして取り残さないような教育方針をアピール…
しておきながら、中学に入った瞬間に
全てはテストの点数で優劣をつける教育に変わる。
私は、そういう「だまし」のような教育は、子供に対して不誠実だと思う。
幼い子にも、世の中の仕組みは隠さずに教えた方が良い。
主に学歴が高い人たちが世の中のルールを作っているのだから、
彼らが自分たちに不利になるようなルールに変えるわけがない。
賢くない人が、賢い人に合法的に搾取されているのが、社会の構図だ。
そして、夢を追いかける時には、経済的な成功とセットで考えなければ、
ただの夢見がちなカッコ悪い大人になる。
夢だけ追っても、金だけ追っても幸せにはなれなくて、
夢と金と健康と愛(仲間)
が絶妙なバランスを保ちながら成り立っている状態が、
いわゆる幸せかなって私は思うのだけど、
言い方に品がなくて申し訳ない。
もう6年生なのに、
来年からはテストの点数で優劣つけられる世界に行くんだよ、
ってことをちゃんと言ってくれない小学校の先生が、
子どもの未来をちゃんと考えているって言えるのかなと疑問に思う。
少なくともわが家は、
スポーツや芸術などで、どんなに秀でた能力を持っていたとしても、
やっぱり基本的な教養が無ければ、
いや教養があった方が、
より豊かな人生になるよ、ということを子どもに伝え続けたいなと思う。